内容説明
わが町はすべて幻の町になった!「多摩川の流れが東京湾にそそぐその最先端にあった小さな島、要島。穴守神社があり、羽田飛行場があり、海苔干し場があり、花柳界があり、年一回の競馬が開催され…全く面白い町でした。しかし、この町が昭和二十年九月、マッカーサーにより全員立ち退きを命じられ、いま幻の町となったのです」(著者)消えたわが町への愛惜を込めて綴る自分史。
目次
第1章 辿ってきた道(自分史序文;ある家族 ほか)
第2章 羽田今昔(消えた町;海苔のある風景 ほか)
第3章 小説集(文ちゃんのリベート;黒ダイヤ狂騒曲 ほか)
第4章 本の周辺(本を待つ;吉行淳之介著『夢の車輪パウル・クレーと十二の幻想』より ほか)
第5章 終の栖(読書サークル異聞;平成浮世風呂 ほか)
著者等紹介
阿部節子[アベセツコ]
旧制高等女学校卒
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