内容説明
頑固一徹の男、源吉は唯物論者・無神論者として、墓を拒否し続けた…。著者のルーツを示す好短編「墓石」。飄々としたユーモアに親しみの湧くエッセイ「小説の書けぬ偽作家の戯言」。他、人生のベテランの滋味豊かな人格がにじみ出ている旅行記・エッセイ等心にしみじみ残る遺作集。
目次
墓石
バナナ二題(安いぞバナナ!百匁五銭;輝ける委員長)
無神論者の独白
春雨、揚子江に煙る
中国行、点と線を走る
小説の書けぬ偽作家の戯言
著者等紹介
小西獏[コニシバク]
1921年11月25日生。東京市本所区(墨田区)出身。1934年明徳尋常小学校卒、1936年京北実業学校中退。千疋屋総本店に30年勤務後退職。文芸首都会員を経て日本民主主義文学同盟準同盟員。2000年没。著書『高架下の青春』(虹書房刊)
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