出版社内容情報
世界的映像作家・今 敏のマンガ家時代の作品をこれまでと異なる[ワイド版・生原稿ver.]形式で、3ヵ月連続刊行!
アニメーション監督として、世界的な評価が絶えない今 敏。
2010年8月24日に、46歳という若さでこの世を去ってから12年という月日がたった現在でも、その監督作品は様々な形で注目され、話題にのぼり、多くの人々に観られ続けています。
特に、3Dでの映像クリエイションが当たり前になってきた昨今、アニメに限定されない〈映像作家〉としての特質と価値が、より高まっているとも言えるのではないでしょうか。
そんな今監督の創造のベースには、20代の頃に発表していた「マンガ」があります。
1985年にマンガ家としてデビューし、やがてアニメーションに関わりながらその才能を開花していった今監督が、アニメの世界に触れる前の時代に描いたマンガ作品群を、ワイド版[生原稿ver.]として連続刊行いたします。
▼[ワイド版・生原稿ver.]とは
「ワイド版」=過去に刊行されたコミックスとは異なる、迫力のB5判サイズ。作品が初めて世に放たれた雑誌掲載時と同じサイズを再現するものです。
「生原稿ver.」=原稿用紙の鉛筆線や切り貼りの陰影などの風合いを活かしたうえで、旧来は裁断されて見えなかった部分も残しての印刷(1色にて再現)となります。
▼1巻 収録内容
没後にまとめられた短編集『夢の化石 -今 敏全短篇』(講談社・刊)を、作品執筆順に並べ替え2巻に分冊した上巻パート。収録作品は、「虜」「カーヴ」「ばか騒ぎ」「野球小僧」「キンチョーの夏」「フォーカス」の6作。
表題作の「カーヴ」は、第11回ちばてつや賞で佳作となり、1985年に講談社「ヤングマガジン」に掲載された、商業誌デビュー第1作目の作品です。
近未来を舞台にした超能力テーマのアクションSFで、長大な物語の導入部を思わせる意欲的な短編です。
「ばか騒ぎ」は、第13回ちばてつや賞優秀新人賞を受賞した最後の投稿作品で、「カーヴ」とは打って変わった、高校野球部を題材にした青春コメディ。
収録作品の中でいちばん古いものが、巻頭に収録された「虜」で、第10回ちばてつや賞の優秀新人賞作品です。1984年に描かれたであろうこの作品は、デビューに至らなかった貴重なアマチュア時の作品となります(※こちらは元原稿が所在不明となっているため、印刷は「生原稿ver.」とはならないことをご了承ください)。
この巻はすべて、武蔵野美術大学在学時の作品(1987年卒業)となります。
巻末には、今監督のアニメには欠かすことが出来ないミュージシャン 平沢進のインタビューを増補&再録予定。
またとない豪華記念企画として刊行される当シリーズ。この貴重な機会をどうぞお見逃しなく!
(c)Kon Satoshi / Kon Kyoko(KON'STONE)
内容説明
武蔵野美術大学在学中、1984年(20歳)から1986年(22歳)に描かれた作品を、初出誌サイズ生原稿ver.で収録!!世界的映像作家今敏の若き漫画家時代の短編集。
著者等紹介
今敏[コンサトシ]
1963年10月12日、北海道生まれ。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科在学中の1984年に『虜―とりこ―』で第10回ちばてつや賞最優秀新人賞を受賞。翌年、第11回ちばてつや賞の佳作となった『カーヴ』により「ヤングマガジン」誌上でデビュー。本書収録の短編を発表したのち、大学卒業後の1990年に長編『海帰線』で初めての連載。その後、大友克洋が原作&脚本とメカニックデザイン、江口寿史がキャラクターデザインを担当したアニメーション映画『老人Z』(監督・北久保弘之)で、美術設定を担当し、アニメーションの世界に関わりを持つようになる。1998年、劇場アニメーション映画『PERFECT BLUE』で初監督、以降『千年女優』、『東京ゴッドファーザーズ』、『パプリカ』などの長編映画や、TVシリーズ『妄想代理人』、短編『オハヨウ』などを発表し、国内外で高い評価を受けることになる。次回作として原作・脚本・監督を手掛ける『夢みる機械』の準備を重ねるなか、2010年8月24日、制作の途中で病に倒れ永眠。映像作家としてのその才能を惜しむ声はいまだ多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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