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花盛りの庭 〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 331p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784834274097
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そらねこ

23
父親(でも実際は兄弟)との欝々とした関係が彼の死と共に終わり、瑞穂との間に春佳が生まれる。春佳の成長と共に雅樹の父親へのこだわりや愛憎が悩みながらも昇華していく過程が日常を通して描かれている。幼少期に受けた父親の性的虐待により不安定な雅樹。それを抱えるには瑞穂では重荷であったろうから、ダイゴローがその場所にいるのは至極納得。雅樹の傍にダイゴローが居てくれて良かった。そして春佳が自立し、それと共にやっと雅樹も想いを断ち切れるのかな…。娘の春佳が幸せな家庭を築き、彼らの想いを叶えていくのかな。良い結末だった。2017/07/31

たまこ

16
1巻~2巻まとめての感想。物語中に何度も出てくる「平凡で幸福な家庭」という言葉がこの作品の中では遠く重かったです。祖父や父が叶えられず、自分自身も味わったことがなかった雅樹が自分の娘の自立の時期までかかってようやく辿りついた穏やかな場所。それまでに雅樹が抱えていたものや失ったものの大きさを考えると何ともいえない脱力と物悲しさと、少しの安堵を感じました。平凡で幸福な家庭はこれから娘の春佳が叶えていくんだろう。それが結実だと思った。雅樹と雅樹の家族のこれからの人生が安らかであるようにと願わずにはいられません。2015/07/20

まりもんママン゚+.*ʚ♡ɞ*.+゚

10
1巻が余りに良かったので、一気に続きを読みました。この巻では雅樹の娘の春佳の成長と結婚して自立するまでと、雅樹が父親のトラウマ克服する経過が丁寧に描かれています。雅樹の妻、瑞穂が死んだあとダイゴローが側に居てくれたからこそこの親子は曲がった道に行かなかったのだし、彼の寡黙な愛情に支えられていたのだと思う。娘が家を出たことで雅樹はやっと父親のトラウマから卒業し、ダイゴローと終焉迄添い遂げるのではないだろうか。とにかく、ハッピーエンドなのでホッとした。2011/10/23

みずほ

8
評価 ★★★★☆ 女の強さと男の弱さを感じさせる作品。雅樹の母・佐保も、妻・瑞穂も、娘・春佳も、皆男達よりも強くたくましい。親子4代に渡るメロドラマ・・・家族のあり方を考えさせられた。一家の歴史を見守り続けた「花盛りの庭」。その庭に家族が育まれ、ときに反発し、最後に帰っていく・・・年月とともに新しい家族に形を変えながら。ダイゴローがすごく良い男だった。彼がいなければ雅樹は壊れてたと思う。男は外見ではない!とBL読みなのに思ってしまったよ(笑)2010/09/30

sin

5
1巻は雅樹と父、祖父との関係と瑞穂との恋愛と結婚。そして娘春佳の誕生と瑞穂の死。雅樹を取り巻く家族の関係がヘビー。2巻は娘の春佳の成長を通して家族や親子の関係を考える。春佳の真直ぐな明るさでストーリーも明るい感じに変わっていった。「平凡で幸福な家庭」はその土台を作ってもらった春佳が、築いていくだろう。2016/06/06

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