なぜスナフキンは旅をし、ミイは他人を気にせず、ムーミン一家は水辺を好むのか

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なぜスナフキンは旅をし、ミイは他人を気にせず、ムーミン一家は水辺を好むのか

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  • サイズ 46判/ページ数 192p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784834253894
  • NDC分類 949.83
  • Cコード C0095

出版社内容情報

発達障害の観点から小説版ムーミン・シリーズを読み解いた、全く新しいムーミン評論!
はみだしている人たちのために書かれたというムーミン・シリーズの新たな魅力を見いだし、ムーミン谷のように、誰もが住みよい世界をつくるヒントに満ちた1冊。
作品の奥深さ、トーベ・ヤンソンの才能の素晴らしさがより多面的にわかります。

自分勝手で、てんでバラバラなのに、ムーミン谷ではみんなが仲よく暮らしているのはなぜなのか。
発達障害(自閉スペクトラム症、注意欠如多動症)と診断された文学研究者の著者には、ムーミン・シリーズのキャラクターの多くに「ニューロマイノリティ(脳の少数派)」の特性が備わっていると感じられ、それが独特の世界観と調和につながるという。
著者は、自閉スペクトラム症の自助グループに初めて参加した時、「ここはムーミン谷だ!」と驚いたという。また彼らは、ムーミン・シリーズのキャラクターに共振する人がとても多い。
たとえば、収集癖のあるヘムレンさんにはこだわりが強い自閉スペクトラム症の特徴があり、冒険をしたいムーミン・パパにはADHD(注意欠如多動症)の特性がある。そして孤独を愛するスナフキンは必ず旅に出てしまう。また、美しい自然描写が多いのにもわけがある。
本書を読めば、自閉スペクトラム症の人々の自閉的世界の豊かさがよくわかる。また互いに自由や孤独を認め合う環境があれば、少数派である彼らも安心して才能を発揮することができることも。

コラム寄稿
畑中麻紀(新版ムーミン全集 改訂翻訳者)「ぴったりの居場所がない人のために」
二村ヒトシ(AV監督、文筆家)「大人のテーマが描かれている(ようにぼくには思える)ムーミン・シリーズ」

【著者略歴】
横道誠(よこみちまこと)
京都府立大学文学部准教授。文学博士。専門は文学・当事者研究。1979年、大阪府生まれ。40歳で自閉スペクトラム症、ADHDと診断され、発達障害当事者自助グループ活動も精力的に行う。自助グループで「ここはムーミン谷だ!」と思ったのが本書執筆のきっかけとなった。
単著に『みんな水の中』(医学書院)、『創作者の体感世界』(光文社新書)、『アダルトチルドレンの教科書』(晶文社)など。共著に『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』(太田出版)、編著に『信仰から解放されない子どもたち』(明石書店)などがある。

内容説明

自分勝手で、てんでバラバラなのに、ムーミン谷ではみんなが仲よく暮らしているのはなぜなのか。発達障害(自閉スペクトラム症、注意欠如多動症)と診断された文学研究者の著者には、ムーミン・シリーズのキャラクターの多くに「ニューロマイノリティ(脳の少数派)」の特性が備わっていると感じられ、それが独特の世界観と調和につながるという。はみだしている人たちのために書かれたというムーミン・シリーズの新たな魅力を見いだし、ムーミン谷のように、誰もが住みよい世界をつくるヒントに満ちた1冊!

目次

1 ムーミン誕生!(作品の背景とシリーズの前提)
2 シリーズ初期(『小さなトロールと大きな洪水』;『ムーミン谷の彗星』;『たのしいムーミン一家』)
3 シリーズ中期(『ムーミンパパの思い出』;『ムーミン谷の夏まつり』;『ムーミン谷の冬』)
4 シリーズ後期(『ムーミン谷の仲間たち』;『ムーミンパパ海へいく』;『ムーミン谷の十一月』)
5 補足的視点(ムーミン絵本;ムーミン・コミックス;絵画、小説、エッセイ)

著者等紹介

横道誠[ヨコミチマコト]
京都府立大学文学部准教授。文学博士。専門は文学・当事者研究。1979年、大阪府生まれ。40歳で自閉スペクトラム症、ADHDと診断され、発達障害当事者自助グループの活動も精力的に行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shikashika555

44
うううむ。 ムーミンのキャラクターをニューロマイノリティとみての解説の数々。 初めてムーミンシリーズを読んだ時に、登場人物皆が何か病名がつきそうだなあと感じた。 そして「べてるの家」を連想した。 こんなに問題を抱えてそうな人達が、問題を抱えたまま何故か平和にやっていけてることへの驚き。 やはりそういう読み方をしている人は少なくないのだろう。 この世にムーミン谷はあるのか。 外の世界と繋がった時、ムーミンたちはどう生きるのか。 色々と考えてしまう。2024/11/25

tonpie

35
ちびのミイはいつでも、自分ひとりでたのしむことを知っていました。自分がなにを考えようと、春がどんなに好きだろうと、それを人に話す必要を少しも感じなったのです(以上引用「ムーミン谷の冬」) 。著者は40歳の時に「自閉スペクトラム症」「注意欠如多動症」と診断された文学研究者(京都市立大准教授)です。そのような、「ニューロマイノリティ」(脳の少数派?!)の視点から文学作品を批評することを「当事者批評」というそうですが、その方法論でトーベ・ヤンソンの「ムーミン」シリーズを1冊ずつ丁寧に批評・評価していきます。↓ 2025/04/09

みみりん

10
ニューロマイノリティーという言葉は本書で初めて知った。トーベや周りの人々がニューロマイノリティーでありその人々をムーミンの登場人物に投影していることを資料やトーベの他の作品から引用して検証している。本書を読んでいると多くの作家がニューロマイノリティーなのではないかと思えてくる。ムーミンのシリーズは中学1~2年の頃に全て読んでやはりスナフキンに一番魅力を感じた。本書でスナフキンは成熟したニューロマイノリティーと書かれている。ムーミンシリーズを改めて今読んだらどう思うか。2025/05/05

miu

10
発達障害の観点で読み解くムーミンの世界。かなり興味深い内容。トーベ・ヤンソン自身もニューロマイノリティだったのではという仮説。そうするとムーミンたちの言動の意味がより理解できる。これはもう一度ムーミンを読み直したくなる。2024/12/08

die_Stimme

8
自閉スペクトラム症の当事者である著者によるムーミンシリーズの「当事者批評」。「当事者批評」は、「疾患や障害の当事者にとって特定の作品や作家が『このように見える』という実例を示す批評のこと」とされている。トーベやトーベが作り出したキャラクターたちを自閉的という観点から読み解く視点はとても斬新で面白い。2024/11/23

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