感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
20
よそ者、醜い者と、最初は一族に受け入れられなかったクロマニオン人の少女・エイラは、ネアンデルタール人の一族の礼儀を学び、徐々に一族に馴染んでいく。ただ一人、族長の息子・ブラウドを除いて。世代交代で老いた族長たちが退き、ブラウドが族長の権限でエイラと息子を引き離す決定を下した時、大地震が彼らを襲う。エイラがこの地震を起こしたと、一族から追放することが決まる。エイラはたった一人で、よそ者が住むという北に向かって旅立つ、というところまで。進化の分岐をネアンデルタール人は越えられないと知ったクレブの衝撃がつらい。2024/10/05
midorikawa-e
2
長編だが、筆致は安定している。エピソード配分も申し分ないと思う。また、サイエンスティックな部分も説明ぽくなくストーリー進行を補っている。ややフェミ臭はあるものの、個性的な少女エイラ(ネアンデルタールの集団内ではクロマニヨンは個性的足らざるを得ない)の苦闘する様も感情移入できる。純文学を読むときのような手応えはないが、エンタメとして優れている。なぜだか、『ウォーターシップダウンのうさぎたち』(リチャード・アダムス)を思い出す。2012/02/15
takao
1
3万年から3万5千年前に洞窟に住んでいた人々が主人公2024/10/10
もくたつ(目標達成)
1
5。ブラウドはエイラに非情な振る舞いをする。それを理解してくれる優しい族長とまじない師がいなかったら、エイラは生き延びられなかっただろう。結婚や死でエイラの家族が変わっていく。この先エイラは自分の種族を見つけられるのか。続きが楽しみ。2022/02/04
T-top
1
エイラが遭遇する数々の試練にめまいがする。あまりのスケールの大きさに圧倒される。しかし作者は薬草や生物学のほか、相当文化人類学や考古学を勉強してらっしやる!アイヌのイヨマンテの儀式まで登場したのにはびっくりした!2017/09/05