感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
6
「教」は教え、「行」は教えの行い、「証」はその結果としての悟りである。どの経典にも教行証の骨組みがあるが、親鸞が行と証の間に「信」を設けたのは、自力で悟りへ向かう他の宗派と異なり、真宗は他力を信ずることで悟りに向かうからだという。本書では、他力は「教」にも「行」にも「証」にも一貫している。漢文体原本を英訳する際、著者は一宗派の経典としてでなく、仏陀の悟り自体の表現と捉え、「行」をTrue Living、「証」をTrue Realizing of the Pure Landと英訳した。本書はその邦訳である。2021/03/22