出版社内容情報
『はじめてのおつかい』『こんとあき』などの作品で子どもの心の動きをすくいとり、繊細に表現してきた絵本作家・林明子。本書では林の多彩な作品を見渡しつつ、作品ごとの試行錯誤や工夫を、ラフやエスキース、宮﨑駿氏ら愛読者の声とともに紹介します。また、絵本以外の林の絵の仕事や創作童話、漫画、エッセイも収録。「子どもに本物だと思ってもらえるように」と願い、描き続けた作家の思いにふれることのできる一冊です。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
宵待草
89
私の大好きな絵本作家の一人、林明子さんが7月1日に肺炎の為に、81歳で旅立たれました。 丁度、本書を読み始めた処で、驚くと共に無念で、思わず涙が溢れて仕舞いました。 林明子さんの御冥福を御祈りしつつ、ゆっくり丁寧に拝読したいと思いました。 漸く感嘆と敬愛の念を更に深め既読しました。 巻頭には軽井沢のアトリエにて、在りし日の林明子さんが、優しい笑顔で微笑みます。 本書の160頁の内容には、絵本作家:林明子さんの主だった絵本と、其の制作工程での下準備など、あらゆる御努力が良く理解出来て、交友関係を含め ⇒続く2026/07/18
Willie the Wildcat
73
林女史の”解剖書"。徹底した子供視点で、その心が映えた瞬間を見事に捉える腕と根底の哲学。故の現場主義が随所に滲む。「描き方の工夫」を読み、柔らかくて温かい女史の画風の源泉を再認識。お気に入り絵本のツートップの一角、『こんとあき』。掲載された姪のあきちゃんの双眼鏡写真と該当挿絵に、何故だかグッとくる。五味氏同様、私も年に数回は気分転換に眺めているんだな、この絵本。初見のひとコマ漫画『灰児ハイジくん』。本好きな兎編の”歯ざわり”?!など、機知に富んだ作品群も興味深かった。掲載年譜も味わい深いなぁ♪2026/06/09
がらくたどん
56
林明子さんを偲んで。少し前から一緒に絵本のお話し会をやっているメンバーの間で「みんなも読みたそうな本を買ったら遠慮せずに回しっこする」というのが流行っている♪先月末に回ってきた本。「やっぱり好きだな」「楽しいな~」と堪能してそろそろ次の人にと思っていたら、訃報を聞いた。児童棚でのお仕事もお家での子育ても支えてくれていた絵本作家さんがひとりまたひとりと逝ってしまわれる。悲しいけれど、絵本という形でたくさんの宝物が遺されているんだから!大事に読んでウキウキと繋いで行けたら嬉しいな。絵本への思いが溢れた1冊☆彡2026/07/09
kameyomi
38
林明子さんの絵が、何故こんなにも心を潤してくれ幸せな気持ちにしてくれるのかが分かる。対象を徹底的に観察して描く技術力に加えて、子ども達への愛という「魔法の絵の具」が加わっているからなのだ。これからも林明子さんの魔法の絵本を沢山たくさん子ども達に伝えていきたい。/ご紹介頂き感謝です。2026/09/14
kayo
23
登録1000冊目。『はじめてのおつかい』から50年。マイベスト読み聞かせ絵本『とん ことり』の作家林明子さんの画業をまとめた一冊。彼女の描く子どもたちや風景の実在感は、モデルになった甥っ子姪っ子の存在と取材や沢山のスケッチがあったんですね。さらさらの髪、触れたらぽよんと弾ける血色の良いしっとりした肌、懐かしい景色などはカラーインクに色鉛筆を重ねて柔らかなトーンを出しているそうです。彼女と一緒に仕事をした方々が彼女を語る言葉が優しい。私は『こんとあき』のこんを直してくれるおばあちゃんみたいになりたいです。2026/06/12




