出版社内容情報
ひょんなことで落語に興味を持ち始めた忠志。その忠志が住む町で、次々におこるどろぼう事件。ついには、親友真一の家にもどろぼうが。そんなとき、忠志はあやしい工具箱を拾い……最大のピンチ「花色木綿」篇。小学校の新校歌発表会で、忠志は落語を演じることに。クラスのなかまも伴奏で参加する。だが、かんじんの三味線をだれも弾けない! 最高に熱い「七度狐」篇。大爆笑、大満足の二話収録。時をかける落語少年、第五弾!
内容説明
連続どろぼう事件発生!忠志におとずれる最大のピンチ…。そして、落語に伴奏?シリーズ一番の熱い展開もあったりして、笑いは3倍、感動1.2倍(当社比)のサダキチシリーズ第5弾!
著者等紹介
田中啓文[タナカヒロフミ]
1962年大阪府生まれ。小説家。93年「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第33回星雲賞日本短編部門、09年「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門、2016年「怪獣ルクスビグラの足型を取った男」で第47回星雲賞日本短篇部門を受賞
朝倉世界一[アサクラセカイイチ]
1965年東京都生まれ。漫画家、イラストレーター。書籍の挿画、CDジャケットのイラストなども多数手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
67
シリーズ第5弾。小5の清海忠志、ではなぜサダキチなのか。忠志は落語が大好き少年でどんどん上達していくのだがたまに何か突発的な事が起こると落語の師匠の助けを乞うため江戸時代にタイムスリップできるという大ウラ技を持っているのです。江戸での名前はビリケン屋の丁稚サダキチっつあん。今回は江戸に行ったらある事で泥棒扱い、牢屋経験までしてしまい、令和に戻れば落語の要請が。鳴り物つきの落語「七度狐」を演じることに。わちゃわちゃと展開する三味線の稽古模様。級友たちの助けで無事一席。もうちょっと江戸時代を楽しみたかったな。2024/10/13
小梅さん。
11
忠司、今回は現代で大いに頑張った。 後半の三味線の練習は素晴らしい。 ま、あの本のオチは、そんなことだと思ったよw 上方落語は、はめもの、なるものがあるのを初めて知った。 上方落語を観たこと、あるはずなのに意識してなかったな。 次の機会にはそこも気にしておきたい。 級友たちとの絆も深まった。みんなで1つのことを成し遂げるって心に残るもの。 ペン子さんにポン子ちゃん、今後も登場しますように。 次が楽しみでならない。2023/10/16
joyjoy
9
5作目も楽しく笑いながら一気読み。特に後半の忠志の三味線集中稽古にはワクワクした。粋梅師匠の「知らんことを知るのは楽しいもんや」、忠太郎の「なんの道でもおもしろさとむずかしさはあるもんや」という言葉が特に心に残る。自分が直接体験したことを通して表現するとか、初めてのことに挑戦するとか、みんなで協力してひとつのことを成し遂げるとか、そういう機会は自分の歳になると限られてくるが、敢えて持つようにしたいと思った。解説の、落語では「悪い人」は「可愛らしく演じるべし」という極意にも納得。「緊張の緩和」⇒「笑い」。2025/02/21
ひびキング
4
「ご」今作はあちら側の話は少なめで、サダキチが仲間たちとはめものを作り上げる過程は児童書に相応しいかな。落語長く聴いてないなぁ。まだまだ続く。2023/11/03
チタカアオイ
0
【図書館】2024/01/16