出版社内容情報
春の庭を舞台に、生きものや草花が共に生きる姿を描いた作品です。満開の花のなかで目覚めるアマガエル。その花の花粉を集めにくるマルハナバチ。ハルジオンにとまるハエトリグモ。それを背後から狙うカナヘビ。そしてオオカマキリの誕生……。庭で起こったいくつもの出来事は、生命の輝きを伝えてくれます。自然や昆虫をテーマにした著作で知られる澤口たまみさんが紡ぎだす世界を、アニメーション監督の米林宏昌さんがみずみずしく鮮やかに描きあげました。
内容説明
春の庭に、朝がやってきました。花の中で眠たげなアマガエル。花粉を集めるマルハナバチ。えものを狙うカナヘビ。風に舞うモンシロチョウ。他にも、アメンボ、カマキリ、カタツムリ、テントウムシ…わたしたちの足元で輝くたくさんの生命を鮮やかに描きます。
著者等紹介
澤口たまみ[サワグチタマミ]
岩手県生まれ。岩手大学農学部で応用昆虫学を専攻
米林宏昌[ヨネバヤシヒロマサ]
1973年、石川県生まれ。1996年、スタジオジブリに入社。『千と千尋の神隠し』『崖の上のポニョ』など多くのアニメーション制作に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
anne@灯れ松明の火
27
読友さんご紹介。新着棚で。虫の専門家とジブリの監督・米林宏昌さんのコンビが、自然の美しさを描いた作品。敬老会で読んだ。大判だし、綺麗な花の絵は利用者さんに喜んでもらえるかなと。読み終わった後、利用者さん、スタッフさんで庭の小さな生き物の話で盛り上がった。また、ひとりの利用者さんが手に取って、じっくりとご覧になった。絵を描くのがお好きで、昔は水彩画を描いていたそうだ。今は、水彩色鉛筆を使って、毎日、日記に絵も添えているとのこと。花や葉に置く露や朝の光の描写に感動してみえた。4:302022/04/21
ヒラP@ehon.gohon
25
アニメーターの米林宏昌さんが描くと、春の庭もこのようなメルヘンチックな風景になるのだと、ウットリと眺めました。 でも、動きがあったほうが、この方には合っているような気がしました。 何となく美しさが先にたって、 生き物たちの動きが感じられなくなってしまったように想いました。 カナヘビはきっと虫をとらえるでしょう。 コモリグモのシーンを追っていったら、急にアメンボのシーンに変わってしまったところも気になりました。 全体的に中途半端な作品です。2022/05/25
雨巫女。
16
《本屋》絵が米林さんだったんですね。小さい頃、カマキリの卵を友達に見せてもらったことがある。友達は自宅の自分の机の中にいれていたら、孵化してしまい。お母さんに怒られたらしい。(笑)2022/03/23
mntmt
15
春の庭。ほんの数秒の出来事。アニメの一場面のよう。とても綺麗。2022/05/17
遠い日
9
まだまだ寒い日が続きますが、少しだけ春を先取りしたくて。小さな庭に息づく自然。そこここで命の攻防もある、その厳しさがまさに自然。男の子と犬があずかり知らぬ空間と時間の中で、巡っていく命。春の光溢れる朝、雨上がりの煌めきとともに、連れてくる清々しい空気。花たち、虫たち、みんな生きています。2024/03/08