感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
72
科学絵本。読み聞かせ可。コナラの木が、自分を育て支えてくれる「土」について語る。火山が噴火し火山灰が降った。灰や塵埃、砂粒が水で溶け結びつくと粘土になる。死んだ微生物が分解され粘土同士をくっつける。有機物が砕かれたものと粘土が混ざり土になる。水、空気、養分を蓄えた土は柔らかくなる。ここにある土は、ここだけの土。たくさんの命がつまっている。▽解説あり。土に含まれる鉄は海の栄養になる▽著者は水文学者。水文学とは、地球上の水の循環などを研究する学問分野だそうです。初めて知りました。2022/01/30
ほんわか・かめ
38
腐葉土や土壌生物の話かと思ったら、それ以前の土が土になるまでの長い歴史だった!火山灰から土が出来上がるのに約1000年。岩から土になるまでにはなんと100万年。ひとかたまりの土の中に地球上の人間より多くの生物がいるらしい。巻末の解説では、古代文明と大河川の関係も紹介。水文学という分野があるのですね!2021/05/14
ヒラP@ehon.gohon
37
火山灰が土になるまでの壮大な営みを示した絵本です。 改めて足もとの土の中で何が起こっているかを考えると、自然のすごさを再認識します。 大切な大地の保全にも関心が持てる絵本だと思います。 理解しやすい絵で語られているのも良いと思います。2022/12/04
空猫
36
「水」はどうやって私たちの元に届くのか?それについては沢山の本がある。けれど「土」の成り立ちを考えたことがなかった。「一つとして同じ土はない」のだ。土から離れて生きているとその有り難みは忘れがちだ。反省。 2023/02/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
26
土は最初から土だったのではなく、長い年月をかけて土という生命をうみだすものになっていった。私は農家なので、土が痩せていく、土を育てるという言い方をよく聞きます。地球がうみだした土を、大切に育ててこそ、私たちの生命にも繋がっていることを改めて認識しました。腐葉土のはなしから『ふようどのふよこちゃん』も一緒に紹介したいです。2021/05/05