出版社内容情報
プランターの隅で、小さな草が白い花をさかせているのに気づいた太郎くん。草の名前をしりたくて……『ざっそうの名前』姉妹編。ある日、太郎くんは、プランターの片隅で、小さな草が白い花をさかせているのに気づきました。そのかわいい草の名前を知りたくて、おじいちゃんに電話をすると、「その草のことを3つおしえてくれたら、わかるかもしれない」といわれます。太郎くんがよーく草を見て、3つとおまけのしつもんに答えると、なんと! おじいちゃんは、その草の名前をちゃんと教えてくれました。『ざっそうの名前』姉妹編。
長尾玲子[ナガオレイコ]
長尾玲子1963年、東京に生まれる。東京YMCAデザイン研究所デザイン科卒。デンマーク、スカルス手工芸学校で刺?を、オーストラリアNMITでイラストレーションを学ぶ。絵本に、『ざっそうの名前』「クリスマス・イブのおはなし 全3冊」(『あっちゃんとゆびにんぎょう』『100こめのクリスマス・ケーキ』 『サンタさんのいちにち』)、『サンタさんありがとう-ちいさなクリスマスのものがたり』『サンタさんとこいぬ』(以上、福音館書店)など、電子書籍に『クロースさん』がある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
104
字の大きさは…大。刺繍で作られた、可愛らしい雑草を、お爺ちゃんと太郎君が楽しく教えてくれる絵本です。太郎君がプランターの中に、小さな草が白い花を咲かせているのに気づいて。草の名前を知りたくて、お爺ちゃんに電話をして聞いて見ると。お爺ちゃんは、太郎君に4つの質問をして、その雑草が「ハコベ」であることを教えます。そのやり取りが凄く参考になります。おじいちゃんの質問は、1つ1つ分かりやすく具体的で、太郎君が答えたら、それにはこういった草が該当するということを話します。そして、次の質問をして行きます。🌿続く→2021/04/05
seacalf
71
長尾玲子さんの相変わらず見事な刺繍絵本。太郎くんとおじいちゃんが再び登場する『ざっそうの名前』姉妹編。太郎くんのチューリップのプランターに生えた謎の雑草を、3つの質問とおまけの質問だけで電話越しにズバリと当てるおじいちゃん。正解の植物が有名な春の七草のアレなのも身近に感じられて面白い。この絵本を子供たちが読んだら、じっくり植物を観察する目が養われるきっかけになるかもしれない。2024/01/14
yomineko@ヴィタリにゃん
65
もう私の中では刺繡絵本と言えば長尾玲子さん!太郎君のチューリップの所に生えて来た白い雑草の名前をおじいちゃんに聞くが、種類が多くておじいちゃんも混乱!3つの質問に答えて絞っていく。最後に残ったのは「はこべ」でした!美しく刺繍され、雑草もとっても嬉しそうです(*^▽^*)2023/10/20
ぶんこ
54
太郎君が育てているチューリップのプランターに可愛い雑草を発見。名前が知りたくて離れて暮らすおじいちゃんに電話します。おじいちゃんの3つの質問とおまけの質問が面白い。私もこの質問を参考に雑草を観察したくなりました。まずは茎の伸び方、葉の形、その葉は茎にどんなふうについているか、おまけは葉に毛が生えているか!実に面白い。太郎君が「ぼくの草のなまえ」と『ぼくの』とつけているところもウフフですね。長尾さんの刺繍もとびきり可愛い。草花だけでなく洗濯物、太郎君、おじいちゃんも全部素敵でした。2023/02/19
わっぱっぱ
50
草の名前がわかると愛着が湧いてきて、うっかり抜けなくなるんですよね。 同定(自然科学で、分類上の所属を決定すること)作業に焦点をあてたところが新鮮。太郎くんの観察を通して、私はオランダミミナグサと見当をつけたけど、最後で外れた。ううう、同定の基本にして最大の秘訣は「よくよく見ること」。肝に銘じます。小さな違いを見つけるお話だけあって、刺繍で描きわけ、もとい刺しわけられた茎葉の精細さが素晴らしい。絵本の世界は実に深くて広いですね。簡潔で、発見に満ちた作品。2017/09/10