内容説明
「こうなったら白黒決着つけてやろうじゃねえか」。江戸ッ子の意地のはりあいからはじまった大げんか。大岡越前の名さばきはいかに?語りつがれた講談の名作が、絵本になって登場!小学校中級以上。
著者等紹介
宝井琴調[タカライキンチョウ]
1955年、熊本市生まれ。1974年、五代目宝井馬琴に入門する。1985年、真打昇進(芸名宝井琴童)。1987年、四代目宝井琴調を襲名する
ささめやゆき[ササメヤユキ]
1943年、東京生まれ。1985年、ベルギー・ドメルホフ国際版画コンクールにて銀賞、95年小学館絵画賞、99年講談社出版文化賞さしえ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
121
講談絵本ということでよく講談で語られる大岡裁きの話です。素朴な味わいの絵がよくそれがこの話の中の江戸のべらんめい調にあっている感じがします。子供にただ読ませるだけではこの話のいい感じが出てこないと思います。講談調で読んであげたほうが楽しさが大きくなる感じです。2018/01/05
ぶち
81
講談にも落語にもなっている「三方一両損」のお話。 年の瀬の江戸の町。財布を拾った金太郎。落とし主に届けますが、一度落とした金は受け取れないとつっぱねる吉五郎。江戸っ子の意地をかけての大げんかです。 江戸っ子の意地の張り合いに、大岡越前が仲裁に入ります。 見事な大岡裁き、小気味よくて粋だなぁと感激しました。本物の講談でも聞いてみたいです。2024/09/30
どあら
35
図書館で借りて読了。このお話、テレビの時代劇でも見たことがあって、大好きでした!(^^)2020/07/10
gtn
28
左官屋金太郎の損害は逸失利益であり、畳屋吉五郎は拾得者に対し報労金を支払っただけのこと。実質一両損をしたのは大岡越前のみとなる。さて、越前が出した一両は果たして本当にポケットマネーだったのだろうか。もし、奉行所が負担していたとすれば、再考を要する。2021/01/12
あおい
22
「落とした金に未練はねぇ」「礼がほしくて持ってきたんじゃねぇ」財布を拾って届けた先での大ゲンカを大岡越前が見事に裁く。江戸っ子ってめんどくさいわ…。2017/10/31