出版社内容情報
秋に孵化した幼生は、春には巣穴から川に出る。その1年の成長と、数年を経ての変態、成熟、そして繁殖とオスの子育てを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
20
科学絵本ながら絵がとても美しい。オオサンショウウオの生態をけっこう詳しく説く。文章は研究者の西川完途先生だ。オオサンショウウオといえば水のきれいな川の上流の方に棲む生き物というイメージだが、昨今の多様な事情で、下流で過ごす個体も存在するらしい。60年も70年も生きるオオサンショウウオ。人間が何代にもわたって観察研究しなければ、まだまだ未解明のことが多いということばに、西川先生の取り組みの姿勢の真摯さを感じ、思わず襟を正す気分になる。2015/12/04
り こ む ん
18
オオサンショウウオの一生。不思議な生物。知らなかったけれど、人間と同じぐらい生きるとか?!面白かった!2018/09/16
RX78
17
テレビでオオサンショウウオが出てるのを見たので。一組の家族とオオサンショウウオの成長が優しいタッチの絵で描かれます。実際のオオサンショウウオは不気味な感じてすが、この絵はかわいいです。オオサンショウウオの生態がよくわかります。途中でエラ呼吸から肺呼吸に変態するんですね。繁殖ができるようになるまでに17年もかかるそうてす。自然大切にしなきゃですね。2020/06/17
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
世界最大の両生類、生きた化石、などと言われるオオサンショウウオ。秋は繁殖時期、オスが巣穴で待っていてメスが訪れるんですね。2021/05/10
ケニオミ
13
どちらかと言えばグロテスクな容貌のため、これまであまり好きになれなかった生き物の一つです。何でもそうだとは思いますが、理解を深めることは、そのものを好きになる一歩になると思いますね。本書でオオサンショウウオの生態を詳しく知ることで、何だか少し親近感をもつことができたと思います。川辺でも簡単には見つけることができないとは思いますが、次の機会に探してみようと思います。流石に人間の大人と同じ体長のオオサンショウウオには出くわしたくはありませんが・・・。2015/12/05