感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
17
おめでたこぶた・その2。サムのいきいきとした毎日が描かれる。アトリーの描く自然がすばらしい。タイトルにもなっている章では、「風」をあらゆる修辞で描ききる。サムのズボンを飛ばした風のようすをリズミカルに生きているもののように描く。ファンタジックな「龍」の章も好き。きつねとの攻防、かわうそとの協力、サムの世界は決して安全なばかりではないのだが、そこにこそ物語の醍醐味が潜む。2015/10/28
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
10
6年生 ブックトーク授業(夏休みのお勧め本) 国語で『川とノリオ』 https://bookmeter.com/books/107504 の学習があったので、いぬいとみこさんの紹介は朝読書でし、ブックトークは文学作品の絵本版と、長めの児童書を紹介、作者の説明もしています。読書が苦手な子ように。『 こぶたのサムのズボン / サム、風をつかまえる / 龍 / 干し草つくり / 靴つくりの妖精 / こぶたのサムと舟 』2021/07/14
みよちゃん
6
サムの引き起こす話が、あとがきにも解説されて、豚やアイルランドやマビノギと繋がったり、さらっと読めるが、奥が深いなぁと思いました。2016/10/05
グーグー
3
おめでたこぶたシリーズ第2巻。第1巻を読み終わってから時間が経っていて、4匹のこぶたとアナグマのブロックさんのことをほとんど忘れていたが、楽しめた。表題作は サムが風を追いに追いかけて、さまざまなことに遭遇する。「龍」は伝承のような味わいのお話で、最後はちょっとしんみり。やまわきゆりこさんの絵はお話を楽しいものにしてくれた。2021/08/14
ヴェルナーの日記
3
「おねでたこぶた」の続巻にあたる。アトリーの活躍した第二次世界大戦前後(特に大戦後)においてイギリスは復興のために本の復旧に力を入れ、中でも児童文学の位置づけを高くし、第二次児童文学黄金期が訪れます。本作は龍(ドラゴン)やレプラコーンなどの妖精がたくさん出てきますが、このような登場人物?が活躍するお話を「フェアリー・テール(某アニメ番組のタイルではない)」といって古くからイングランド(ブリデン)に親しまれ、主に詩として口伝されてきました(マザー・グースなど)。 それ本作では、積極的に取り入れています。2013/02/15