感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
王さまとそのおともたちの話です。口数の少ない王さまと、早とちりしてしまう6人のおともたちの物語で黄色を基調とした絵がきめ細かな感じで楽しめます。さっくりした感じの絵も好きですがこのような細密画のような絵も好きです。いい絵本作家さんです。これから注目していきます。2018/08/12
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
80
とってもシャイな王さまと、気はいいけれどうっかりものの6人の〈おともだち〉。本当は家来なんだろうけれど、夜中に彼らのことが心配で様子を見に行くほど優しい王さまにとっては、あくまでもおともだちなのでしょう。小さなベッドで窮屈そうに寝ている彼らを不憫に思った王さまは「大きなベッドを作りなさい」と恥ずかしそうに命じます。おともだちは一生懸命に応えますが、やはりうっかりだったのでした。そして、ドツボの連鎖が始まるのです……。繊細な線で描かれた絵にノスタルジックな配色が施されていて、実にきれいです。結末も良かった♪2015/06/07
♪みどりpiyopiyo♪
71
とおい とおい くにのこと。やまあいの ちいさな おしろに はずかしがりやの おうさまと あわてんぼうの おともたちが くらしていました。■優しくってクスッとしちゃう素敵な絵本を読みました。優しいけれど恥ずかしがり屋で口下手な王さまと、王さまのために一所懸命な 慌てんぼうのお供たち。なんて優しい世界でしょう♪ ■絵が繊細で とても綺麗。みんなみんな かわいいなぁ♡ ■噛み合わないやりとりと、トンチンカンな思いやり。そこから思わぬハッピーに♡ 不思議で愛らしくて愉快なお話でした (ღ′◡‵) (2012年)2018/10/02
tokotoko
70
ちょっぴりエスニック風で、繊細な線の絵です。語り手は、可愛い目のロバたち。山あいの小さいお城に住むはずかしがりやだけれど、とても心の優しい王様と、大分おとぼけだけれど、一生懸命お仕えしているおともたちの物語です。ほのかな優しさのおかげで、本の中がずっと、静かで穏やかで澄んだ空気です。こんなお話を描かれる作者さん、絶対に優しい人だ!って思える一文が、後ろの見返しの最後に出てきます。どの本にも書いてるかな?って思ったら、他の本にはなかった。こんなに隅から隅まで優しさが行きわたってる本は、初めてでした。2015/08/12
ヒロ@いつも心に太陽を!
43
おともたちの勘違いっぷりに「ねぇおうさま、いいの?!」と苦笑してしまう。それを見たおうさまはびっくりしつつも最後にはにこりと笑って許す。それどころか喜ぶ人々や動物、心根の素直で優しいおともたちを見てうれしい気持ちになってしまうという。おうさまこそなんて寛容で素敵なおうさま!ラスト、ぎゅうぎゅうのベッドで眠っていても、みんなの寝顔がにこにこ笑顔なのがとても印象的だった(*^∨^*)2012/09/22