内容説明
はるか遠く、霧に包まれた街の謎めいた事件。憧れと希望、そして裏切り。灼熱のジャングルにうごめく狡猾な悪意、嵐の海原でも揺るがない友情。これは、サリー・ジョーンズの伝説である。小学校上級以上。
著者等紹介
ヴェゲリウス,ヤコブ[ヴェゲリウス,ヤコブ] [Wegelius,Jakob]
1966年、スウェーデンの港町ヨーテボルイに生まれる。ストックホルムの国立芸術工芸デザイン大学(KONSTFACKコンストファック)で学ぶ。1994年、作家デビュー。ストックホルム在住
オスターグレン晴子[オスターグレンハルコ]
1958年生まれ。上智大学大学院中退。旧西ドイツとスウェーデンの大学に留学後、新聞社勤務を経て、フリーランスの通訳、翻訳の仕事に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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日曜日のクマの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oldman獺祭魚翁
39
これは、ゴリラ界のオリヴァーの物語。サリー嬢の波乱万丈の生き様を描いた、絵物語。出会いと別れ、そして再会の、種を超えたメロドラマです。 是非一読を…… 2022/05/17
ume 改め saryo
16
なんとまあ 凄いお話ですね。 表紙から海賊のお話かと思っていたら、全然違いました。 ちょっと 僕にはストーリーが暗く感じましたし、繋がりが薄い感じがしましたが、 世界観がいいですね。 独特の深く暗く濃い 登場人物たちが醸し出す雰囲気は絶賛です(*^0^*)/2013/09/06
かもめ通信
15
#福音館70周年 彼女の名はサリー・ジョーンズ。それは関税の支払いをけちった商人が、生まれたばかりの赤ん坊にみせかけて乳母車ごと客船に乗せたその時の、偽造パスポートに書かれた名前だった!? スウェーデンの作家が波瀾万丈のゴリラの半生を描いた絵本。2022/04/28
ケニオミ
13
あらすじを語るのを許さないほど数奇な運命に弄ばれた雌ゴリラ、サリー・ジョーンズの物語です。飼い主から人間のように扱われながら、人間の欲望の充足の手段としてしか見られないサリー。飼い主に役に立たないと思われるとすぐにその身を売り飛ばされてしまいます。そんな人間ばかりなのですが、オタゴ号の機関士(チーフ)ばかりはサリーを同僚として扱ってくれます。そんなチーフの希望をかなえようとするサリー。よい話です。最後は因果応報や恩返しの場面もあり、読後感もスッキリでした。サリーを人間に演じさせて映画にしたら面白いかもね。2013/08/10
ゆう
11
「そんなにヒマだったらこれでも読んどきなさい」と息子に渡すと、すっかり集中して読んでいる。「面白かったから、母さんも読みなさい」と言われて読んだら、ひきこまれてしまった。本当に数奇な人生を送ったサリー。可哀そうと同情したくなるし、彼女に比べたら私の波乱など序の口と思わされる。絵だけめくると、全く面白くなさそうだが、映画になりそうな盛りだくさんなストーリー。2013/09/15