内容説明
地獄の炎でねり固められたびんの中には…うすぼんやりとした影のような火のようなものがうごめいていた…。このびんを、いくらで買いますか?小学校上級から。
著者等紹介
スティーブンソン,R.L.[スティーブンソン,R.L.][Stevenson,Robert Louis]
1850年、スコットランドに生まれる。病弱だったため、療養のために転地をくりかえした。1883年、息子のために書いた冒険小説『宝島』が出版されるやベストセラーとなり、世界的に著名となった。脳出血のため、四四歳でこの世を去る
よしだみどり[ヨシダミドリ]
日本テレビの幼児教育番組「ロンパールーム」で、1969年から四年間司会を担当した。2000年、スティーブンソンの伝記『物語る人』(毎日新聞社)で日本文芸大賞伝記・翻訳新人賞受賞。現在執筆活動を中心に、講演、パネラー、詩の朗読など幅広く活躍している。東京都在住
磯良一[イソリョウイチ]
1962年、群馬県に生まれる。桑沢デザイン研究所卒業。現在はフリーのイラストレーターとして、スクラッチイラストレーションをメインに作品を制作している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miyumiyu
75
「子どもブックガイド」で、小6の長女が読みたいと選んだ本。題名からしてミステリアス。なんでも願いを叶えてくれるが、最後に持った者には永遠の地獄が待っているという恐ろしい小瓶。スリリングな展開に一気読み。そしてラストは児童書らしくスッキリ。「私の魂に破滅を!」が心に残る。スティーブンソンといえば「宝島」だが、子供の頃から本が好きだった割には読んだことなかった。今度読んでみよう。2016/06/04
はる
72
ちょっとブラックだけど面白ったです。スティーブンソンの物語って引き込まれてしまう。何でも望みを叶えてくれる瓶を手に入れた男の話。でも、それには怖~い条件があって…。欲望と良心とで葛藤する男の姿はとても今日的で、古い作品とは思えない。むしろ大人が読んだほうが面白いかも。ドラえもんにこれとよく似た話があってような…。願いを叶えるトランプが出てくるのですが、最後にジョ-カーを持った人は…という話です。これが元ネタなのかな?2019/02/20
マツユキ
20
立派な家に住む男から、願いを叶えてくれるびんを買い取ったケアウエの物語。読んでいると、悪魔、地獄の恐怖が伝わってきました。夫婦それぞれの決断に、どきどき。あとがきで知った作者と日本の関わりが面白かったです。2023/11/04
みよちゃん
20
この瓶は所有者の願いを叶える。しかし手放す時は買った時より安い値段で売らなければならない。著者は『 宝島 』のステイーブンソン。あとがきには、日本が好きで浴衣なんかも着ていたそう。舞台はハワイ。アラジンのランプの様で、しかし内容は人間の内面ー欲望や愛などが詰まった作品。2021/07/18
花林糖
19
中古本を入手したので再読。悪魔の瓶を持ったまま死ぬと永遠に焼かれる。だから所持すると他人に売る。が売る時は買値より安く。昔は高値だったけれど最後は超格安。だれが最後の所持者となるのか。1年半ぶりだけれどやはり面白かったです。ただ最後が今一歩な感じが少し残念。瓶の中の悪魔は最後の所持者が亡くなる時何を思うのか。磯良一さんの画が雰囲気良く素晴らしい。2021/06/19