内容説明
「いい絵本ってなに?」「絵本はかわいいほうがいいんじゃないの?」「ほんとに絵本って子どもに必要なの?」保育の現場で、長年子どもたちと絵本を楽しんできた著者が、絵本にまつわるさまざまな疑問について、みなさんといっしょに考えながら、絵本のおもしろさ、魅力をいきいきと語ります。読めばきっと絵本の見方がかわる。保育者、そして保育者を目指す人はもちろん、子どもと絵本を楽しむすべての人のための、絵本について考える本、できました。
目次
第1章 絵本があってよかった
第2章 物語の「奥行き」
第3章 「かわいい」絵本
第4章 昔話について
第5章 絵本になった昔話
第6章 科学絵本のおもしろさ
第7章 「かわいくない」絵本
第8章 絵本が子どもにもたらすもの
第9章 新しい絵本に出合うとき
著者等紹介
中村柾子[ナカムラマサコ]
1944年、東京生まれ。青山学院女子短期大学児童教育科卒業。10年間幼稚園に勤務後、保育士として保育園で仕事をする。現在は青山学院女子短期大学、立教女学院短期大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
95
36年間にわたって保育の現場に関わってこられた著者による、絵本の選び方、読み方、活かし方のノウハウ。「よい絵本」は、「子供たちが絵本の世界で遊べるような自由さがある」。可愛いだけの絵本ではなく、絵は地味でも、物語に奥行きがあるものを選ぶべき。特に昔話や科学絵本。長新太や谷川俊太郎のナンセンス絵本に感じた衝撃とまどいも率直に語られていたのが興味深かった。あと、子供に絵本の解釈や受け取り方を押し付けたり、確認したりしないように、というのも参考になった。子供なりの気づきと受け取り方を尊重しよう。2015/09/14
アクビちゃん
30
【図書館】「絵本の本」というタイトル通り、約50冊の絵本の紹介と共に「絵本があってよかった」と思った体験談などが書かれています。素敵な写真やイラストを散りばめられているし、著者の人柄の良さが滲み出ていて読んでいて絵本好きな方は癒される本です♪ ただ、本の大きさが高さがあるのに文庫本の横幅なので、手に収まりにくかったです。2016/06/30
おはなし会 芽ぶっく
21
メモしまくりで、買った方が早いと気づきました(笑) ブックガイド的な本は読んでいますが、この本は同じテーマの絵本の違いをしっかりと書かれて(再話の大切さ)いますし、その絵本のダメ(言い方悪いですが)なところも書いてあります。読み継がれている絵本たちの意味を知ることができました。2021/06/07
のこ
14
今や絵本といえば雑貨やカフェがイコールで繋がる程、大人にも親しまれるものになっていますが、もともと絵本は子供達に向けて出版されているものです。では、子供達にとって良い絵本とはどんな本なのか。それをわかりやすく読みやすく楽しく説いています。これを読むといかに大人の視界が狭いか、子供が自由かがよくわかります。絵本の本なのですが、まるで哲学書や啓発書を読んでいるよう。生きている・死んでいるのはどういう事かという問い掛けに対し、「生きているものは変化する」。子供ってすごいなぁと改めて感じさせてくれます。2014/02/04
seraphim
14
図書室の本。保育をやっていた著者が、絵本の大切さと、良い絵本とはどういう物かを説いている。具体的に絵本を紹介し、その絵本を子供たちに読んで、子供たちがどのような反応をしたか、エピソードも書いてある。未読の絵本もたくさんあり、巻末のこの本の中で紹介されている絵本のリストは、コピーをとった。読んでみたい絵本がたくさんあり、参考になる本だった。2012/10/30