内容説明
アフリカ・ケニア北西に位置するエンザロ村ではかまどとぞうりが大はやり。日本人の生活の知恵であるこのふたつが、遠くはなれたアフリカの村でなぜ流行しているのでしょう?
著者等紹介
さくまゆみこ[サクマユミコ]
東京生まれ。出版社勤務を経て現在はフリーの翻訳者。「アフリカ子どもの本プロジェクト」代表
沢田としき[サワダトシキ]
1959年青森県生まれ。文・絵をひとりでやった絵本に『アフリカの音』(講談社/日本絵本賞)、共著の絵本に『ピリカ、おかあさんへの旅』(福音館書店。児童福祉文化賞)などがある。「アフリカ子どもの本プロジェクト」のメンバーとして2008年ケニア・シャンダ小図書館づくりに関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
98
ケニアの首都ナイロビから北西に。岸田袈裟さん30年の取組。セメントでつくった箱に小石砂を入れ汚れを漉しとる装置。熱が逃げないようにかまどを作る。一度に3つの煮炊きができる。つくるのにお金がかからない。こどもがそばでころんでもやけどをしない。たきぎが4分の1ですむ。水のつぼを載せたままにしておくと飲み水の消毒ができる。3日の講習。日干しレンガで土台をつくり,粘土で被う。岸田さんは岩手県遠野の生まれ。わらぞうりパティパティ作り。学校や家でトイレで使う。いろいろわかってすごい。第7回【みんなで絵本】参加2013/09/14
とよぽん
56
日本のかまど、草履をケニアのエンザロ村に伝えて衛生状態や暮らしの向上に大きく貢献した日本人女性! ドキュメンタリー絵本とでも言えばいいのだろうか。相手のことを思っての支援が大きな実を結び広げた。ブラボー!2022/12/30
たまきら
22
図書館放出本。絵本としても、活動紹介としても素晴らしい本です。常々その国の人たちの暮らしに合わない支援は自己満足でしかないな…と先日ある団体の方と話していて感じたのですが、ケニヤで日本人女性が現地の材料を使って、資金などの負担もなく作れる、便利なかまど(兼水の消毒)を広めているお話です。女性たちがじぶんのかまどの工夫を自慢しているところが素敵。また、この方はわらじ作りも伝え、この二つの効果で病気やけがが原因で死んだり障害を持つ子供たちが激減したそうです。いや~感動しました。素敵な人がたくさんいるんだなあ!2016/08/06
ネコタ
15
ケニアにあるエンザロ村のかまどのお話。この村にかまどを導入したのは岸田袈裟さんという日本人女性。電気も水道もないところに最新の機械や技術を導入しても役に立たない。日本で伝統的に使われていたかまどを紹介することにより料理が楽になるだけでなく、水も安全になり赤ちゃんの死亡率も下がる。岸田さんは岩手県遠野の出身。2016/12/11
おはなし会 芽ぶっく
14
4年生ブックトーク授業 教科書掲載のおすすめ本から選書 日本人女性(岸田袈裟さん)が考案・普及。水も安全になり、赤ちゃんの死亡率もダウン。この本のような環境を想像できていなかったようで、どうしてかまどで水も安全になったのか、を知りたいと言ってくれた子が多かったです。 『司書と先生がつくる学校図書館』より4年生向け。2019/12/11