内容説明
フランスの首都パリ。大通りから、すこしわきにはいったしずかな道を、ぼくは歩いていました。裏通りですが、洋服屋や雑貨屋、カフェなど、いろいろな店がひしめきあうようにならんでいます。そんな道すじのショーウィンドーの中にとつぜん、ライオンがいたのです―。
著者等紹介
今森光彦[イマモリミツヒコ]
1954年、滋賀県生まれ。写真家。琵琶湖をのぞむ田園風景のなかにアトリエを構え、身近な自然と人の関わりをテーマに追い続けている一方、世界の辺境地に訪問を重ね、熱帯雨林から砂漠まであらゆるフィールドで取材している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
127
今森さんがフランスのパリで楽しいお店を発見してくれました。剥製が本当に生きているような感じでショーウィンドウにいます。またその他骨格、昆虫の標本、顕微鏡で覗くプレパラート、剥製用のガラスの目玉なども売っています。本当に不思議な空間ですよね。ただ昔も日本のデパートには剥製はないかもしれませんがそのほかのものは結構並んでいたように思います。なつかしく読ませてもらいました。2020/01/20
アナーキー靴下
79
こんな素敵なお店が近くにあったら入り浸ってしまうだろうな、という魅力的なお店「デロール」を紹介してくれる絵本。店内を眺めるだけの写真絵本のどこが「たくさんのふしぎ」なのか、と思いきや、色々な動物の剥製、美しい標本、化石にプレパラートと、自然や生物への好奇心の原点を刺激してくるような、まさに「たくさんのふしぎ」なのだ! この世には自分の知らない、見たこともない不思議で美しい生き物がひしめいている。ありふれた風景にしか見えないものたちでさえ、まるで写真に撮って残すように、こんな風に美しく形のまま残せるなら!2021/07/10
ままこ
65
扉を開くと、好奇心を刺激する様々な標本の世界が広がっている。リアルな剥製たちは、夜に動き出しているかもと想像してしまう。引き出しの中にあった沢山のガラスの目玉は、何も知らなかったらびっくりするね。植物の標本は朝ドラ『らんまん』ちょうど観てるのでタイムリー。ノコギリザメの口先部分も凄い!アンモナイトは、まだあの場所にあるのかな。2023/06/23
Aya Murakami
61
図書館本。 デロール。お店の名前だったのですね。由来は人名前だけど。ヨーロッパの人が自然に興味を持ち始めた19世紀。たしか美術の印象派もこのころだったような?科学と美術って関係ないように見えてつながっているみたいですね。ちなみにこのお店は剥製や鉱物(その前は理科用品)を売っている店だそうです。2025/12/20
へくとぱすかる
58
長野まゆみの作品「天体議会」に出てくる、少年たちのたまり場の鉱石店(理科材料の店かな)が、イメージそのまま現実にあるとは! 子どもたちが好奇心いっぱいに店にやってくるのも、ズバリそれ。この子たちが少し成長すれば、「銅貨」や「睡蓮」みたいになるんだろうか(ちなみにどっちも長野ワールドらしい、少年たちの名前)。むかしに作られた剥製や標本の数々が、理科好きにはたまらない。さすがパリにはすごい店がある。探せば日本にもあるかなぁ。理科というロマンやノスタルジーいっぱいで、まさに博物館のような雰囲気。行ってみたい。2023/01/31
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