出版社内容情報
魔女の子キキは、相棒の黒猫ジジといっしょにひとり立ちの旅に出た。やっと見つけたコリコの町で巻き起こす奇抜で愉快な物語。(S-5)
<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学中学年から
内容説明
「ひとり立ち」するためにはじめての街にやってきた十三歳の魔女キキと相棒の黒猫ジジ。彼女が懸命に考えて自立するために始めた仕事は、ほうきで空を飛んで荷物を届ける宅急便屋さんでした。ミスをしておちこんだりしながらも元気に生きるキキは、荷物を運びながら大事なことを発見していきます。小学校中級以上。
著者等紹介
角野栄子[カドノエイコ]
1935年東京に生まれた。早稲田大学教育学部英語英文科を卒業、出版社に勤めたが、1960年ブラジルに出かけて2年間滞在、帰国後絵本・童話の創作をはじめた。『ズボン船長さんの話』(福音館書店)で旺文社児童文学賞、『おおどろぼうブラブラ氏』(講談社)で産経児童出版文化賞大賞、『魔女の宅急便』でJBBYオナーリスト文学作品賞、野間児童文芸賞を受賞。1984年には路傍の石文学賞を受賞。神奈川県在住
林明子[ハヤシアキコ]
1945年東京に生まれた。横浜国立大学教育学部美術科卒業。雑誌のカット、絵地図などを描いていたが、『かみひこうき』(福音館書店・かがくのとも)をきっかけに児童書の世界に入った。長野県在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
93
特別版を読んでまた読みたくなったので、多分20年ぶりくらいの再読。ジブリ映画の可愛らしい町並みや「やさしさに包まれたなら」のフレーズがよみがえってくる。キキの成長にうるうるしてしまうのは、母目線になったからかな。福音館文庫、旧バージョンの装丁で。2016/07/18
kaizen@名古屋de朝活読書会
64
魔女の宅急便。映画で見てから本を買いました。 「ちっちゃなくせに、高い木の鈴を鳴らす」キキ。かあさんのコキリさんは魔女。とうさんのオキノさんは民俗学者。 本の方がやや落ち着いた感じがしました。小学校を卒業するかしないかで、独り立ちするのはとても大切なことです。13歳の満月の夜。 「心がたいせつよ」「心のほうはまかせといて。おみせできなくてざんねんです」とても大事な台詞。心はお見せできない。 ちなみに、「お見せできない」をATOKは「お目にかけられない」と言い換えろと言っています。 パンやさんでお届け物をす2013/04/20
ひめか*
42
小学校の時から図書室の本棚にあったのに、読んでいなかった。ジブリにするとなんでもその世界観になってしまうから、ジブリを見る前に読んでおけばよかった。優しくてほっこりする文体でありながら、キキのたくましさが感じられる。届けるはずだった女の子の手紙を落としてしまい、代わりにイチョウの葉っぱに手紙を書いて送るなんて、素敵な発想。とんぼさんがジブリよりも何となく”素敵な青年”という感じがした。ひとり立ちは不安だったけれど、街の人たちに受け入れられて、優しい人々と出会えて良かったな。箒で空を飛ぶのは今でも憧れる笑2017/07/07
はるき
36
私にとって、良い思い出も悪い思い出も沢山詰まった大切な作品です。 アニメが有名ですが、原作にしかない魅力を是非沢山の方に知って欲しい。著者の授賞でクローズアップされたら嬉しいんだけどな。2018/03/28
はるぽん🐰道草中🐱
34
映画は何度も見たけど、原作は未読でした。シリーズ1☆魔女のキキは、13歳の満月の夜、黒猫ジジと一緒にひとり立ちの旅へ…その1年の物語。選んだ町はコリコ〜海、町の真ん中にあるとても高い時計台が印象的な、なかなか大きな町です。お客さんの忘れ物を届けたのをきっかけに、パン屋のおソノさんの粉置き場の2階に住まわせてもらい、荷物を運ぶ仕事「魔女の宅急便」をして暮らしていきます。色々な経験をして、どんどん成長していくキキが眩しい。どんな時でもジジがそばにいてくれるのもホッとします。次巻も楽しみです♪2020/06/01