内容説明
今日、わたしたちは人間も自然の一部であり、その自然の破壊は人類の破壊につながることを知っています。そして一匹のカブトムシもチョウも、人間と同じ権利を持つ地球生物の仲間なのです。その考えから、今、新しい謙虚さが生まれてきていると、わたしは思います。わたしたちは地球の主ではなくて、あらゆる生物と、パートナーなのです。すべての生き物が調和を保って生きている。「ワカの良き世界」が、一頭の巨大狼の出現によって変わっていく―。狼を描くことによって地上に生きる生物の一種族としての人間世界の危機と不安、希望と憧憬を描くオーストリアのベストセラー。