内容説明
中世ヨーロッパの写本をめくり、ネコの日常と物語を覗いてみましょう!愛すべきネズミハンター?それとも悪魔の化身?イギリスで人気を博した『CATS in Medieval Manuscripts』(The British Library)待望の日本語版!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
152
イギリスで人気を博した『CATS in Medieval Manuscripts』の日本語翻訳版ということで読みました。中世の頃の猫は、魔女裁判時の黒猫の虐殺に象徴されるように、不幸の時代を生きた感じがするにゃあ(=^・^=) https://bijutsu.press/books/5452/ 【読メ😻猫部】2024/03/11
藤月はな(灯れ松明の火)
63
英国の装飾写本に描き込まれた中世の猫たちの生態。余白などに描き込まれた猫たちの表情は可愛く、リアルというよりも人っぽい表情もあり、かなり・・・。ネズミ捕りなどに重宝されながらも時に聖職者から疎まれ、庶民からは皮を剥がされ、飢饉の時は肉も喰われ、建造の際は人柱ならぬ猫柱にされる。中世は猫にとってかなり、ハードモードだ。ただし、本の余白に猫が描かれる、修道院でも猫は飼育されていたなどと猫を愛くるしく思う人はいたのは確かだ。動物寓話での狐との関係には『ピノッキオ』で登場するのも納得した。2024/06/22
天の川
56
大英図書館の中世文書コレクションに見られる様々な猫のイラストとともに中世の猫に対する人々の考え方や扱いをまとめた本。全ページカラーで美しい。その多くは写本の隅に描かれた本文とは関係のないイラスト。お世辞にも上手とは言えないものが多く、だからこそ妙な可愛さがあり、凝視してしまう(;'∀')絵の可愛さに惹かれて読んでみると、ペットとして飼われてもネズミを狩る本能は失わない猫を悪魔や異教と結びつけることが多く、儀式の生贄にすることも多かったとか。中世は猫にとって生き辛い時代だったようだ。2024/10/17
Nat
35
図書館本。中世の写本の飾り文字や余白に猫が登場。ねずみを咥えているものが多いが、犬や竜と戦っているものも見られる。装飾頭文字の中に描かれているものが面白い。2024/08/21
くさてる
24
5~16世紀のヨーロッパで描かれた写本に登場する猫の姿を紹介した一冊。しみじみと不思議なのですが、なんでこんなにみんな猫っぽくないのか。記号として描かれた物なのかもしれないけど、もうちょっと可愛くならないか。いや可愛いと言えばかわいいし、味もあるのですが。その中に突然変異のごとく写実的で可愛い猫の絵がぽんと入ってるとますます不思議。そしてそんな猫の姿を通じて、中世の社会や風俗についても理解を深められる一冊でした。2024/05/05
-
- 和書
- 音楽史を考える