内容説明
むかしむかしいっぴきのさるがたべものをさがしていた。するとやはりたべものをさがしにきたかたつむりにであった。さるはかたつむりがのっそりのっそりはっているのをみて、ばかにしていった。「こりゃこりゃあかたつむりさん。このすばしっこいおれさまでさえ、たべものをみつけるのはたいへんなんだ。おまえさんみたいにのろのろはってて、いちにちでおれのさんぽぶんもいかないっていうんじゃ、たべものをみつけられるわけないよなぁ」。読んであげるなら4才、自分で読むなら小学校初級むき。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
56
「うさぎとかめ」ならぬ「かたつむりとさる」ラオスの民話でさるとかたつむりがかけっこをする話。どう考えても遅いカタツムリが知恵を使ってさるに勝ちます。さあ、どうやって。絵が刺繍で描かれている珍しい絵本です。2016/08/19
ヒラP@ehon.gohon
17
お話の内容よりも、この絵本の作られた経緯に興味を持ちました。 難民キャンプで知り合った作者たちが絵本を作ろうとしたきっかけ、大人の下絵を子どもたちが刺繍して作り上げたこと、難民キャンプでの少数民族の思いが込められた絵本です。 この絵本に託したかったことも大きいのでしょう。 「うさぎとかめ」のお話で、このような展開の話を読んだことがあります。 かたつむりが、遠くの山まで行けるわけなどないと思うのですが、かたつむりには難民たちの思いが込められているのでしょうね。2019/11/15
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
<こどものとも世界昔ばなしの旅 13> うさぎとかめの類話。かたつむりの作戦勝ちです!相手をバカに知ることから始まる競争が、この手のおはなしの始まりですが、ユーモラスに読ませることが共通してますね。刺繍?で描かれた絵本。味があります。2019/09/20
遠い日
12
ラオス・モン族の民話。刺繍の絵がいい味わい。これは、モン族の子どもたちの手になるそうだ。意地悪なさるのことばに、知恵で挑んだかたつむり。猿知恵ということばを思い出す。2015/05/04
みーなんきー
12
ラオス、モン族の民話。全てのページが 刺繍で構成されている。ラオスのおばあちゃん達が日がな一日刺繍をして、孫たちに聞かせた民話なのかな?と思う。かたつむりはサルにかけっこで勝てないけど、知恵で対抗した、というお話。2015/05/02