出版社内容情報
平安をとりもどしたかのようにみえたジャン・ヴァルジャンとコゼットの暮らしに、再び暗い影が……。揺れる人びとの心の深淵を描きながら、物語は一気にクライマックスへ。
<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学高学年から
内容説明
幸福へと向かうコゼット、しかしジャン・ヴァルジャンの心中は―。激動する社会を背景に、真実を生きる人間の姿と、魂の叫びを壮大に描いた叙事詩。小学校上級以上。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さゆ
20
ジャン・バルジャン、コゼット、マリユス、ガブローシュ、エポニーヌ、ジャヴェールそしてテナルディエ。これらの登場人物のなかで、一番、魅力がないのははっきりいえばコゼットだった。新潮文庫でこの本を読んだのは、おそらく30年以上前のことだったとは思うけれど、こんなに感情をゆさぶられる物語であるにも関わらず、殆ど何も覚えていな自分の記憶力と感受性を大いに疑問に思った。脇役の中ではエポニーヌ、ガブローシャがとても印象的。そしてアイデンティテイの崩壊したジャヴェールの最後がいたたまれなかった。2011/10/20
ははは
7
映画に感動して読みました。壮絶な物語でした。若い時に読んでおきたかった。2013/02/03
はるる
6
圧巻。2022/09/20
かまぼこ
5
時間をかけて大切に読みました。久々に本ていいなぁと思いました。映画やミュージカルを見ていたので結末は知っていたんですが、物語が進むにつれて早く読みたい気持ちと、読むのがもったいないという気持ちでぶつかりました。バルジャンの苦悩や若い2人の愛についてとても詳しく書かれていて感情移入しながら読めました。しばらく他の本は読まなくていいかなってくらい素晴らしかったです。多くの人に読んでほしいです。2015/01/15
早紀
4
どの人物も魅力的で、素晴らしい世界だった。娘を愛し、自分と戦い続けたジャン・ヴァルジャン。光に満ち溢れたコゼット。ひたすらコゼットを想うマリユス。革命の中で生きた少年、老人、青年たち。花が散るように美しく、痛ましい最期に心をえぐられた。それぞれの人々の運命が重なっていき、物語が深くなっていくのが面白かった。2017/05/21