福音館創作童話シリーズ
人形の旅立ち

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 206p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784834006193
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

神社の境内の楠の根もとに捨てられた雛人形たちは、満月の夜、うろの中の海に消えていきます。作者の故郷である山陰の町を舞台に紡ぎだされた4編の短編ファンタジーの連作。

<読んであげるなら>---
<自分で読むなら>小学高学年から

内容説明

なおが出会った、もうひとつの空は…山陰のふるさとの町で紡ぎだされた五つのファンタジー。小学校上級以上。

著者等紹介

長谷川摂子[ハセガワセツコ]
1944年、島根県平田市に生まれる。東京外語大学でフランス科を専攻。東京大学大学院哲学科を中退後、公立保育園で保育士として六年間勤務した。現在は、「赤門こども文庫」「おはなしくらぶ」をひらき、子どもたちと絵本を読んだり、詩やわらべうたを歌ったり、ストーリー・テリングをしたりしている。埼玉県在住

金井田英津子[カナイダエツコ]
1955年、群馬県桐生市に生まれる。筑波大学大学院修了。千葉県在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

naoっぴ

74
主人公なおが幼い頃に家のまわりで体験した不思議な五つの話。そういえば私の子どもの頃もまわりは不思議であふれていたなぁと、ふと思い出しました。子どもの豊かな想像力の前では、なおのようにいろいろなことが不思議な出来事に見えているのかもしれません。大人になると不可解なものに対して種明かしや結末を求めてしまうけれど…。児童書とは思えぬ日本語の美しさも堪能。セピア色の和風ファンタジー。2016/09/30

takaC

71
挿絵を含めて完成度の高い本だった。記憶の奥底にある風景と少なからず被る箇所が多数あり不思議な感じがした。2016/05/07

紫 綺

69
梨木香歩「家守綺譚」や恒川光太郎「夜市」の雰囲気に似ている。古い島根の方言がさらに異次元的な雰囲気を醸し出す。古めかしく素朴な文章だが、すーっと心に落ちていく・・・そんな不思議な本。これが児童書とは思えないな。2012/11/01

ミーコ

59
最初は入り込めず淡々と読んでいたのですが 途中から不思議な世界へ誘う物語でした。印象的だったのは「ハンモック」精神を病んだおとよさんは息子二人を戦争に取られ、娘は幼い頃に流行り病で命を落とす と言う過去が悲しく おばさんの『おなごは子が命ですけん』というセリフが胸を打つ・・・ 「観音の宴」も三味線弾きのおばさん 人魚を食べたばかりに死ねない 八百年も生き続けなければならない辛さ 人は命と言う頼りないもんを抱えて生きてるからお互い大事で同志が出来る みんな年とって死んでしもうて、自分だけ若いまま生きなければ2016/09/22

ぶんこ

53
文章と挿画がなんとも素敵に調和していて気品の感じられる本でした。なおちゃんの世界は狭い範囲なのだけれど、(こーえん)という名の畑や神社、妹の病室となっている茶室と、味わい深い。柿の木に登って見たきみじょーちゃん。好奇心旺盛で子どもらしい子どものなおちゃん。小さい頃の怖いという気持ちを思い出させてくれました。住居の密集した所で育ったので、家と家の間にオバケが潜んでいそうで、ダッシュで走り抜けた昔が懐かしい。ホワンとした懐かしいような世界。2016/09/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/112859
  • ご注意事項