出版社内容情報
神社の境内に並ぶ、たくさんの夜店。わた菓子、いか焼き、ひよこ売り…。丹念に描かれた絵がお祭りの賑わいを伝えます。お兄ちゃんと妹が神社の境内に出かけてゆくと、縁日の準備をしています。やがてたくさんの夜店が並びました。わた菓子、いか焼き、お好み焼き、金魚売りに、ひよこ売り……。日が沈むとともに人出も多くなり、大人も子どもも目を輝かせて夜店をのぞいてゆきます。最初に登場した兄妹は、いったい何を買ったのでしょうか。お祭りの賑わいや時の流れを、丹念に描かれた絵だけで伝えます。“文字のない絵本”の傑作です。
五十嵐豊子[イガラシトヨコ]
五十嵐豊子 1944年、横浜市生まれ。1965年、女子美術短期大学を卒業。1966年、同専攻科を卒業。その後、絵本画家の瀬川康男氏に師事し絵本の勉強をする。本作が初めての絵本。『おみせ』(福音館書店)で第8回BIB世界絵本原画展優良賞。北海道在住。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみきーにゃ
67
字のない絵本。お祭りで食べるかき氷や焼きそばって普段食べるのより美味しく感じるのは何ででしょうね〜??2021/08/11
八切止夫・古田武彦・寺
59
再読。小さい頃大好きだった絵本だ。小さい頃、お祭りなんて露店の事である。お参りもそこそこに露店で何を買おうかはしゃぐのである。子供らにそんな日をくれるからお祭りは貴いのである。近頃は地域の父兄が手作り文化祭的な露店をするお祭りもあるが、テキ屋さんを見るのも実は良い社会勉強なのである。この絵本にはそれがある。サングラスをかけてカラーひよこを売る堅気っぽくないおじさん。ヤンキー出身のようなあだっぽいお姉さんが売る焼きイカ。こういう人達の普段の暮らしに思いを馳せるのもお祭りの楽しさなのである。古びない名作絵本。2017/08/19
八切止夫・古田武彦・寺
49
これは懐かしい。私の小さい頃からあった絵本だ。文章皆無。縁日をサイレントで。子供の頃、夏休みにこれを借り出しては、飽きる事なく眺めていた。早くお祭りにならないかなぁ…と、露店を思ってワクワクしていた。私の地域のお祭りには来ないような露店がこの絵本にはあった。あの頃なんであんなに露店が好きだったのだろう。大人になった今、露店が出ていても何一つ買いはしない。ただ、この絵本を見てはワクワクしていた童心に帰るだけだ。子供時代の忘れていた事をあれこれ思い出す。これはちょっとした名作だと思う。2015/07/19
たーちゃん
35
最初と最後だけ文字があり、あとは絵だけで縁日を表現しています。昔懐かしい屋台もあり、私もこの屋台は知らないなぁってものもありましたが、お祭りの楽しい雰囲気が全面に出ていて面白かったです。息子も興味津々でした。2020/08/26
る*る*る
33
兄妹、仲良くお祭りに♪文字のない絵本。昭和前半。2人が屋台を廻りながら、この当時の屋台を紹介している。どのページにも彼ら登場!探し絵本としても見られます。私の知らない屋台も登場。特に、男の子が集まっている所(あんずあめ屋台の次)が気になる!カラーひよこ、いたよね〜。買わなかったけれど。表紙にもなっているお面の屋台が好き♡2017/08/20