感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
179
暖かくなると一斉に、いろんな植物の芽でいっぱいになる。冬を越えたロゼットや種は、みんなそれぞれの個性的な花を咲かせている。仲間同士集まったり、土の隙間を探したり。急がないと、隣の葉っぱの影に隠れちゃうからね。しゃがんで観察するとなんだか楽しそうな世界。風が友だちみたい。敷石の隙間から小さな黄色い花を咲かせている。かたばみは、ゆったりとした時間を過ごしている。ここはまた時の流れが違うみたい。春には春草が育ち、夏には夏草が育つ。いくら踏まれても、抜かれても、雑草と呼ばれてもいい。美しいものに変わりはないから。2022/03/05
新地学@児童書病発動中
125
ありふれた雑草を愛情を込めて描いた絵本。「いのち」についていろいろな事を考えさせてくれる。引き抜かれた雑草が再び目を出すシーンは何度読んでも心を揺さぶられる。生き物の命は一回限りだが、大きな命の流れはずっと続いていくと確信できる。2016/04/20
seacalf
59
秋旅行の目を和ませてくれるのは穂を揺らすススキ、そして同じくらい目について綺麗なのが、セイタカアワダチソウ。虫媒花なのに花粉症の原因のブタクサと混同されがちだが、秋空に映えてとても綺麗だった。そんな話をしている時に紹介されたのが、この絵本。四季折々の雑草をスケッチ絵で紹介。子供時代は身近だった草花達の姿を時代を経てからまじまじと見るのは温故知新な気分で新鮮に面白い。とても素敵な絵本だけど、肝心のセイタカアワダチソウは登場しなかった笑。登場するのは『雑草のくらし』の方だったので、次はそちらを読むことにする。2020/11/06
けんとまん1007
56
見ていて飽きることがない。ざっそう・・身近な存在だけに、じっくりと見てしまう。それでも、全く飽きることがない素晴らしさ。それぞれの季節の匂いがするようだ。2020/03/03
新地学@児童書病発動中
50
雑草の匂いまで感じられそうな緻密な描写に感心する。最後で刈り取られた雑草が再び芽を出すところが好きだ。小さな生き物たちの生命力に対する賛歌なのかもしれない。2011/09/19