出版社内容情報
男の子が羊や近所の人たちの協力で、青い服を手に入れるまでの楽しいお話。男の子のお返しの労働が、美しい自然を背景に生き生きと描かれて胸をうちます。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
312
作も絵もエルサ・ベスコフ。ちょっと珍しいスウェーデンの絵本。お話は主人公のペレが飼っていた羊の毛を刈り、それがさまざまな人たちの手を経て「あたらしいふく」ができあがるまでを描く。そして、その過程でペレは子どもにできるいろいろなお手伝いをするといった、いくぶん教育的な要素を含んだもの。絵は絵本というよりは、少年少女向けの小説の挿絵といった趣き。美しく透明感もあり、北欧らしくはあるが、整い過ぎているがゆえにかえってインパクトには乏しそうである。この優しいタッチは女の子が好むかもしれない。2023/09/16
紫綺
93
働く稼ぐということを段階を踏みながら教えてくれる絵本。絵のタッチは優しいが、ペレはなかなかの働き者~!!感心感心♪2013/08/10
♪みどりpiyopiyo♪
71
ペレは こひつじを 1ぴき もっていました。そのこひつじを、ペレは じぶんで せわし、じぶんだけのものにしていました。■図書館で見かけて、嬉しくなって、久しぶりに読みました♪ ■自分で育てた自分のひつじ。一緒に大きくなって、ひつじの毛を貰うって、なんかいいよね。大人に作業を頼むときも、代わりにお手伝いをしたりして、小さい子にも労働の意味が優しく伝わる事でしょう。■「あたらしいふくを ありがとう!」「ベーエーエー」素敵なスーツ、良かったね ( ' ᵕ ' ) (1912年)(→続2019/01/13
neimu
71
買えば手に入る、通販で家に届く、スーパーからでさえもお取り寄せ、何でも自分の手元にやって来ると思っている人が増えている昨今、貴重な絵本。ペレほどじゃないけれど、老母は羊からは1人分のセーターしか編めなかったということ。手編みのセーター、それが編めたのは老眼じゃなかった昔だったなと思いつつ、懐かしい作品に府と感想を入れたくなった今日。そう、色んな人の思いや協力があって何か一つのモノがやっとできあがる、それを忘れすぎている現代社会、今の生活。
めしいらず
68
働いて対価を得ること、そうやって衣食を賄い生活を支えていくことの予行演習のよう。生きていく本質を平易に体感的に理解させてくれる。人から何かしてもらうのは当たり前じゃないって早いうちに覚えておけば自立も早いだろうし、ひいてはその後を生き易くもしてくれるだろう。この少年はごく当然のこととして受け入れている。働いて得た最初のそれは彼にとって特別なもの。2020/10/19