出版社内容情報
男の子が羊や近所の人たちの協力で、青い服を手に入れるまでの楽しいお話。男の子のお返しの労働が、美しい自然を背景に生き生きと描かれて胸をうちます。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
309
作も絵もエルサ・ベスコフ。ちょっと珍しいスウェーデンの絵本。お話は主人公のペレが飼っていた羊の毛を刈り、それがさまざまな人たちの手を経て「あたらしいふく」ができあがるまでを描く。そして、その過程でペレは子どもにできるいろいろなお手伝いをするといった、いくぶん教育的な要素を含んだもの。絵は絵本というよりは、少年少女向けの小説の挿絵といった趣き。美しく透明感もあり、北欧らしくはあるが、整い過ぎているがゆえにかえってインパクトには乏しそうである。この優しいタッチは女の子が好むかもしれない。2023/09/16
アン
111
子羊の世話をするペレは新しい服を作るため、おばあちゃんに刈り取った羊の毛をすいてもらおうと…。落ち着いた色調で描かれる長閑な美しい自然や人々の生き生きとした表情が印象的。難しい部分は大人の手を借りながら自分が出来ることを一生懸命手伝うペレ。一つの願い事を叶えられたのは、多くの時間、人々の技術や思い遣り、ペレの努力があったからですね。彼が信頼や喜びを通して頑張る姿には心を打たれます。素敵な服を着たペレの羊への感謝の言葉、羊の幸せそうな笑顔、見守る人々の温かな眼差し。全てが清々しい朝を優しく彩っているよう。 2021/09/29
紫 綺
93
働く稼ぐということを段階を踏みながら教えてくれる絵本。絵のタッチは優しいが、ペレはなかなかの働き者~!!感心感心♪2013/08/10
♪みどりpiyopiyo♪
71
ペレは こひつじを 1ぴき もっていました。そのこひつじを、ペレは じぶんで せわし、じぶんだけのものにしていました。■図書館で見かけて、嬉しくなって、久しぶりに読みました♪ ■自分で育てた自分のひつじ。一緒に大きくなって、ひつじの毛を貰うって、なんかいいよね。大人に作業を頼むときも、代わりにお手伝いをしたりして、小さい子にも労働の意味が優しく伝わる事でしょう。■「あたらしいふくを ありがとう!」「ベーエーエー」素敵なスーツ、良かったね ( ' ᵕ ' ) (1912年)(→続2019/01/13
neimu
71
買えば手に入る、通販で家に届く、スーパーからでさえもお取り寄せ、何でも自分の手元にやって来ると思っている人が増えている昨今、貴重な絵本。ペレほどじゃないけれど、老母は羊からは1人分のセーターしか編めなかったということ。手編みのセーター、それが編めたのは老眼じゃなかった昔だったなと思いつつ、懐かしい作品に府と感想を入れたくなった今日。そう、色んな人の思いや協力があって何か一つのモノがやっとできあがる、それを忘れすぎている現代社会、今の生活。