出版社内容情報
なじみ深い一寸法師のお話が、完全な再話と美しい絵で、子どもたちの心によみがえります。親子ともどもくり返し楽しめる絵本です。
<読んであげるなら>4才から
<自分で読むなら>小学低学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
77
絵本。節分に向けて鬼の絵本を読み比べ。読み聞かせ10分。いっすんぼうしが生まれ、旅立つまでの描写や川を上っていく様子も描かれ、しっかりした筋立て。読んでいて言葉が美しく読み聞かせ向き。▽「いえいえ、そのこづちは、おまえがかちとったもの。おまえののぞみのものから、だしましょう」「わたくしののぞみは、わたくしのからだがおおきくなること」2022/01/19
gtn
42
一寸法師は、お婆さんから産まれたことを初めて知る。それとともに、実話がモチーフであることを確信。"個人"より"家"が重んじられた時代、高齢で授かった念願の子。だが、それが好奇の目に晒され、心ならずも家から出すことに。ところが、その子が思わぬ手柄を挙げ、出世し、錦を飾る。まさに庶民の夢を叶えた体験談。2022/10/11
千穂
42
いっすんぼうしは小学校の時に教科書に載っていた記憶があるのですが。大体のストーリーは理解しているけど細かいところはどうだったかしら?今回は石井桃子さんの文、秋野不矩さんの絵で楽しみました。なんと美しい文章かと感動しました。初版は自分の生まれ年。長く愛される名作ですね。2018/10/15
けんとまん1007
36
改めて読んでみても、面白い。それに、この絵が、とてもマッチしていると思う。さて、そこで、ふと考えた。この一寸法師が象徴しているものは、いったいなんだろう?と。柔よく剛を制す!う~ん、いろいろありそうだなあ~、それもまた愉しい。2011/06/15
Totsuka Yoshihide
34
石井桃子氏作,秋野不矩氏絵。『ピーターラビットのおはなし』や『ちいさなうさこ ちゃん』の翻訳者として知られている石井桃子氏による再話。秋野氏の絵がとても綺麗。細い線で繊細に描かれた都の風情やお姫様。一方,大胆な筆致で描かれた鬼たち。平安絵巻を思わせるような作品です。素晴らしい。2022/12/02