内容説明
一九四九年(昭和二十四年)、神戸。戦後の荒廃が色濃く残る日本で、戦友との約束を果たすため、そしてスポーツを通じて青少年の育成を図るため、鬼塚(現・アシックス)株式会社が誕生した。無一文から事業を興した創業者は、肺結核と闘いながらも、徹底した研究によりスポーツシューズの開発に取り組み、世界的な総合スポーツメーカーへと育て上げた。自らの軌跡を独自の経営哲学とともに語った本書は、閉塞感漂う時代の中で、生きることの意味へと改めて導く。
目次
第1回講座 スポーツシューズとの出会い(はじめに―シドニーから帰って;高橋尚子選手の金メダル ほか)
第2回講座 すべては善のために起きる(企業は人によって動く;闘病生活と後継者との出会い ほか)
第3回講座 総合スポーツ用品メーカーへ(インターナショナルブランドへの転進;裸足のランナーに靴を履かせる ほか)
第4回講座 鬼塚流・成功の方程式(まず人生の目標を見極めよ;人生を懸けるほどの志はあるか ほか)
著者等紹介
鬼塚喜八郎[オニツカキハチロウ]
1918年、鳥取県生まれ。戦地での体験を経て’49年、スポーツシューズ専門会社「鬼塚商会」を神戸で創業。数々のアイデアを盛り込んだシューズを開発し、’64年の東京オリンピックを契機に世界へ販路を開拓。’77年に合併し、ラテン語の格言にちなんで社名を「アシックス」に改称。総合スポーツ用品メーカーとして世界5指に数えられる企業に成長させる。同社取締役会長のほか、国連支援交流財団名誉理事長、世界スポーツ用品工業連盟名誉会長など多数の要職に就任
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