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内容説明
レンズの向こうでは、弟のピアスが濃厚なラブシーンを演じている。だが、カメラを回すゲイジの目には弟など映ってはいなかった。相手役の女優、タラ・チャニングに完全に魅入られてしまっているのだ。豊満なバスト、魅惑のウエストライン、クリームのようになめらかな肌。つりあがりぎみの大きな目はいつも媚びるような光をたたえている。彼女はまさに、楽園でアダムを誘惑したイヴそのものだ。昼メロのヒロインとして絶大な人気をほこる彼女だけあって、さすがに妖艶、“妖婦”の面目躍如といったところだな。だが、いくらその外見に惹かれようと、ああいう女優は中身は同じだ。男を惑わし、利用することしか考えてはいないんだ。もう二度とそんな女に傷つけられたりするものか…。
感想・レビュー
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