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内容説明
稲妻が闇をつらぬき、雷鳴がとどろく嵐の夜。銀の再生会社を共同経営するジュリー・ハンターは、残業を終え降りしきる雨の中を、ブリーフケースをかざして車へと急いでいた。雑木林が暗い影を落とす人けのない駐車場で、ふと顔を上げた瞬間、何かが見えた。目をこらすと、ほの暗い街灯の光に恐ろしい光景が照らし出されている―。血まみれの男の死体と、その上に屈みこんでいる犯人らしき男の姿…。男はジュリーに気づき、銃口を向けた。夢中で事務所に戻り、警察に通報すると、ほどなくパトカーがやって来た。ところが、奇妙なことに、そのときには男も死体も跡かたもなく消えていた。一旦は帰途についたものの、納得できず現場に引き返したジュリーは、灌木の茂みから現れたのその男に羽交い締めにされる。男の名はコリン・マーシャル。私立探偵。何者かにはめられて殺人の容疑者に仕立てられたと主張する彼は、ジュリーに協力を求めてきた…。