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内容説明
ローレルはラジオを聞きながら、運転していた。午前零時を過ぎ、闇の中、どこまでも伸びる道を進む。あたりはウート族の居住区のはずだ。後方でヘッドライトがひらめき、すごいスピードで一台の車で近づいた。前方からはどこからともなく人影が…。冷や汗をかいてブレーキを踏みこむ。呆然としていたローレルの車に、褐色の肌の大柄な男と犬がいきなり乗り込んできた。「車を出すんだ」有無を言わせぬ勢いで男は言った。「ぼくは巡査部長だ。殺されかけた。事件に巻き込まれたらしい」「どこへ?」びっくりしすぎて、かえって恐怖感がわいてこない。それとも、この人の力強い横顔のせいかしら。事件に巻き込まれたのは彼だけじゃないわ。冗談じゃない。