- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハーレクインシリーズ
内容説明
「わたしはもう超能力を使う捜査からは手を引いたんです」海外旅行に行っている姉夫婦の家の留守を守るため、ニューヨークからこの郊外の町に来て二週間。アリは予期していたとはいえ、ふたりの刑事の訪問に動揺を隠せなかった。町を不安に陥れている殺人事件の捜査が行き詰まっていることは、ニュースを聞いて知っていた。これまでニューヨーク市警で捜査に協力し、事件を解決してきたが、今のアリには思い出すのもつらい過去があった。刑事だった夫の死―あのときアリは彼の死を透視しながら、救うことができなかった。夫の死から十一カ月。アリはやっとその悲しみから立ち直りかけていた。彼女はかたくなに協力を拒んだが、そのときサム・トリメインと名乗った刑事がなぜか気になった。彼にとってこの事件には仕事以上の深い意味があると思わせる、何かがある。アリにはそんな確信めいた思いがするのだった。