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内容説明
ケリーはテレビから流れる夕方のニュースを聞きながら、明日の撮影旅行に持っていくものをスーツケースに詰めていた。旅行はフォトジャーナリストという仕事の、すばらしい役得の一つ。それに今回はピュリッツァー賞さえねらえそうな絶好の機会だった。だが、そんな考えもニュース速報を耳にしたとたんに吹き飛んだ。「本日、服役中のウィリアム・ストーンが州刑務所から脱獄しました」ウィリアム・ストーン。忘れもしない、ケリーのせいで有罪になった男。一年前のあの日、公園に撮影に訪れた彼女が見たのは見慣れたいつもの風景ではなく、死体のそばに銃を持ってひざまずくストーンの姿だった。ケリーは本能的にシャッターを切った。彼はきっとやってくる…。深夜、悪夢は何の前触れもなく始まった。「言うとおりにしろ。そうすれば危害は加えない」男の太い声がケリーの耳もとでささやいた。