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内容説明
ワイオミング州シーサイド。まるで開拓時代の西部の町に入りこんだような片田舎。医師のディクシーは、州から受けた奨学金を免除してもらうために、この田舎町の診療所で三年間働かねばならなかった。しかし、ここに来てまだ三週間足らずなのに、体の芯まで疲れきっていた。この疲労感は何なの。そう、原因の一つはハル・ブレイン保安官。女だというだけで、会いもしないうちからわたしの能力を疑うような男。これから彼の待つ留置所に、怪我人の手当てに行かなくてはならない。重い気持ちのまま古ぼけた留置所に着いたディクシーは、ハルの鋭い視線を感じながらも手際よく患者の治療を続けた。彼は確からハンサムだけど、性格は大昔の西部の保安官そのもの。粗暴で、礼儀知らずで、時代遅れもいいところ…。彼女は必要以上に反発を感じてしまう自分自身を、どうしようもなかった。