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内容説明
「大丈夫、あなたならできます」。ああ、この優しく魅惑的な声の持ち主はいったいどんな人かしら…。五歳のときはしかにかかり、聴力を失ってしまったダニーは、今、手術によって三十年ぶりに音のある世界を取り戻したところだ。敏感になった彼女の耳にはあらゆる音が暴力的だったが、リハビリのために聞きはじめたラジオの悩み相談のカウンセラー、ブラッドの声だけは、彼女にとって唯一の心の安らぎだった。彼はきっと、黒髪に黒い瞳の、誠実そうな男性にちがいないわ。ダニーはいつしかドクター・ブラッド・ウォーカーの姿を思い描いていた。いつも勇気をくれる彼に、ぜひひとこと感謝の気持ちを伝えたい。お礼を言おうとラジオ局まで会いに出かけたダニーは、彼を見て驚いた。声から想像したとおりの人だわ…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
romance_holic
2
手術で30年ぶりに聴力が戻ってきたヒロイン。退院後に彼女はラジオのパーソナリティをしている精神科医と知り合います。相手の気持ちを聞きたい、自分の耳は治ったのだから聞けるはずと思っているのに、皮肉にも彼は彼女に自分の気持ちが話せません。そしてヒロインの娘さん。反抗期のような、とがった反応を見せている彼女にもお母さんに聞いてほしいけど話せないことがあるのです。ヒロインは自分にとって大切なことを守るため、幸せになるために、相手のことが知りたくて、幸せにしたくて、何度もなんども彼や娘に話してほしいと頼みます。2019/06/07
こえん
0
「耳で聞くこと」と「心で聞くこと」。聞くとは、聞こえるとは本当はどういうことか、考えさせられたお話。ヒロイン娘の経験とヒーローの職業が起こす波紋が○2008/12/30