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内容説明
レイニー・ロビンソンは、34年の人生で幸運というものにはめぐり合ったことがない。10歳のときに母が死んでからずっと一家の母親役をつとめ、兄の仕事を手伝い、離婚した妹の子供たちの世話までしてきた。こんな人生はもうたくさん…。ある日、レイニーは書き置きを残し、アイオワの家を出て、飛行機を乗り継ぎ、一人はるばるマイアミまでやって来た。あり金すべてをはたいて“大脱走ツアー”に申し込んだのだ。これから2週間、乗客定員数6名の小さなヨットに乗って、スキューバ・ダイビングをしながら小さな島々をめぐるツアーだ。やっと夢が実現する…、レイニーの胸ははずんだ。乗り込んだ船の名はセレンディピティ号―、幸運な発見。だが、出航してからわかったのだが、レイニーは乗る船を間違えていた。アメリカ最大の民間船会社の最高経営責任者、クリス・ヴァンダーミアの個人用ヨットに乗ってしまったらしい。セーリングは男の世界だと心得ているクリスが自分の船室に女性を発見して、ひどい形相でレイニーをにらみつけた。