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内容説明
スティーブは特ダネを追ってヒマラヤのふもとまでやって来た。ジュエル・マウンテンに雪男がいるらしい。そんな噂を耳にしたからだ―。ジャーナリスト魂が騒ぐ。だが、あいにくの雨季のカトマンズでは、危険を伴う登山に同行してくれるガイドは容易に見つからない。思案にくれていたとき、やはりアメリカから来たローラと出会った。いったいなんの目的で、女一人こんなところに?彼女はネパール語を話し、この国の事情にも通じているようだ。けれどローラは、きかれてもここへ来た理由を明かそうとしない。ときどき心配そうな様子を見せる彼女に強く心を引かれて、スティーブはそのわけを知りたい衝動にかられた。「ぼくの勘では、きみはスパイだな」彼は言った。“あなたこそ機密諜報員ではないかしら”ローラは思う。お互いの目的が同であることを知らないまま、二人はつかのまの心の触れ合いに身をゆだねた。