出版社内容情報
かわいがっているあひるをさしだすよう言われた若者バーテクは…? ポーランド民話をもとにしたケイト・グリーナウェイ賞受賞作
内容説明
むかしポーランドの山おくの村に、バルテクという名の、気のいい若者がおりました。バルテクは、まずしくかぞくもいませんでしたが、1わのアヒルといつもいっしょ。そんなバルテクは、ある日、たすけてあげたカエルの王さまから、ふしぎな力をさずかります。さて、その帰りにであった兵士たちの大将が、夕食に、バルテクのアヒルを丸やきにしろ、といいだしました。そこでバルテクは…?ポーランド出身の絵本作家が描いた、昔ばなし風の物語。1972年にケイト・グリーナウェイ賞を受賞した名作が、色あざやかによみがえりました。
著者等紹介
トゥルスカ,クリスティーナ[トゥルスカ,クリスティーナ] [Turska,Krystyna]
1933年、ポーランドに生まれ、幼少期をすごす。1940年、一家でソ連の強制収容所へ連行されたが、戦後、1947年にイギリスへ移住。ハマースミス美術学校で学び、イラストレーターとして活躍。ケイト・グリーナウェイ賞を受賞した本作をはじめ、多くの絵本や、物語の挿し絵を手がけた。2002年没
おびかゆうこ[オビカユウコ]
小比賀優子。東京生まれ。国際基督教大学語学科を卒業し、出版社勤務、ドイツ留学を経て、子どもの本の翻訳を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじ
15
新刊外れたばかり。昔話風な絵本。貧しいけれど心が豊かなバルテクは、アヒルと共に楽しく暮らしている。アヒルのピンチに淡々と対応する繰り返しが面白い。しっかりしたお話で読み聞かせにも良さそう。2021/07/20
mntmt
13
素朴で、ゴージャスな絵に惹かれて。2021/05/18
みよちゃん
13
懐かしい絵だと思ったら、月へ行った魔術師、三本の金の髪の毛を描いた人だった。カエルの王さまから魔法の言葉をもらう。悪い大将をやっつけて、アヒルを大事にする優しい大将に。絵が素敵。表情豊か。2021/04/20
遠い日
8
ポーランド発。昔話風の物語。どこかノスタルジックな味わいの絵がいい。だいじなペットのアヒルと貧しくも慎ましい暮らしを営むバルテク。やさしさが幸いして、魔法の調べをカエルの王からいただく。その調べによって、バルテクは思いもかけない地位を得ることになる。人情の機微が麗しい物語です。2021/04/25
奏
5
ポーランドの昔話風の物語。バルテクは貧しく、家族も友達もいないけれど、アヒルと一緒に暮らしていた。ある日、茨にからまったカエルの王様を助けたことで、魔法の力を与えられる。ダイナミックに色鮮やかに描きこまれた絵が素晴らしい。意図せず大将となったバルテクは数々の冒険へと旅立つが、気のいいバルテスだもの、行く先々で困った人たちの力となったのだろう。2023/02/16