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内容説明
早春の庭にはバラや水仙が咲き乱れ、最高級の調度品がある部屋には甘い香りが漂う…。そんなロマンチックな光景を胸に描き、ニューヨークからはるばるカンザス州のバトラー郡まで車を走らせてきたハンナは、目の前の異臭を放つ、荒れ果てたコテージを見て途方に暮れた。ハンナは、自分が編集を担当しているロマンス小説が突然打ち切られ、ひどく失望を感じて、亡くなった祖母がこよなく愛したこのコテージなら、もっと楽しいことが見つかるかもしれないと思ってやってきたのだ。そのとき、驚いたような男の声が背後で響いた。「いったいきみは誰だい?」声のしたほうを向くと、背の高い男がショット・ガンは手に立っている。おかしな帽子をかぶって、なんて格好かしら―。西部に来て初めて会った男が、こんな野蛮なカウボーイだなんて。ハンナの失望は深まるばかりだった。
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