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内容説明
モーターボートがケイブの目の前を遠ざかっていった。舵を操っているのはたしかに幼なじみのローラにちがいない。彼女も自分との再会の場所に急いでいるのだとケイブは思った。14年ぶりの故郷での再会に彼女を驚かそうと先まわりしたのだが、ひと足ちがいで彼女は約束した場所へ出かけてしまったのだ。ケイブは車をUターンさせて道を急いだ。ローラに家を幹旋してもらいに来たとはいえ再会はすばらしかった。懐かしさのあまり、彼は思わずローラを抱きしめた。しかし、その夜帰宅して別れた妻からの手紙を読んたケイブは、一瞬ローラに心をときめかした自分の愚かさをあざ笑った。“自分には人を愛する資格などないのだ、精神的にも肉体的にも”ケイブの脳裏におぞましい過去が去来し彼は手紙を投げすてた。だが、ローラの紹介でケイブは彼女の隣家に住むことになった。