内容説明
大学を卒業した夏、ローラは女流作家の旅行中のつきびとになった。ところが雇い主の人気ロマンス作家は我が強い老婦人で、期待していたヨーロッパ旅行も憂鬱なことばかり。ニースの豪華なホテルでも予約していた部屋を取り違えられ、不平を言う雇い主をなだめて隣の部屋に落ち着かせた。その夜何かの物音に目を覚まし続き部屋をのぞいたローラは、窓から入ってきた黒覆面の男に出くわして驚いた。泥棒にしてもこの二十二階の部屋にどうやって?彼女が悲鳴をあげると男はさっと唇を奪って窓から夜の闇に消えた。キスのぬくもりと“いずれまた近いうちに”という言葉を残して。
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- 和書
- 都市論を学ぶための12冊