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内容説明
「できるかぎり手はつくしたのですが…」医者の言葉にポールの心臓は破れそうになった。こんなことが本当にあるはずがない。妻が…。あんなに元気だったダイアンが出産したあと死んでしまったなんて。ベッドに横たわる安らかな顔は眠っているとしか思えない。ダイアンは、ぼくのすべてだった。出会いから昨日までのことが走馬灯のように頭をよぎる。四歳の双子と生まれたばかりの赤ん坊を抱えて、これからどう生きていけばいいのだ?悲しみに耐えながら目を閉じたとき、ポールを呼ぶ声がした。まだ誰にも知らせていないのに、ダイアンの姉リアが来ていた。リアは夢を見て駆けつけたのだ。夢の中で、マグノリアの木の下に座ったダイアンは、自分が神に召されたらポールと子供たちの世話を頼むと言った。リアは真意がわからないまま望みどおりにすると約束した。わたしがみんなを守ってみせるわ、と。