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内容説明
去年の秋、離婚で身も心もぼろぼろになり、ジャンは叔母の住む町に逃げるようにしてやってきた。町は今、バレンタインデーを前に世界の注目を集めている。なかでも郵便局長の叔母は大忙し。町のハート形の消印がほしい人々からカードが殺到するからだ。ジャンが叔母の郵便局でクラークに会ったのは、そんなときだった。だが、ジャンは彼との出会いにいやな胸騒ぎを覚えた。予感は的中した。彼はジャンが家庭教師をしているBJの父親だという。別れた妻を亡くし、息子を義父のギャレットに預けたままで、今ごろ引き取りに来たのだ。なんて勝手な話だろう。その思いは、娘を失い、孫まで奪われそうなギャレットには、いっそう強かったに違いない。彼はBJの親権を争って裁判を起こした。離婚の痛手を癒してくれた、やさしいギャレットに恩を感じながらも、ジャンは一方で次第にクラークに傾いていく自分にとまどいを覚える。彼女はどちらの味方をしていいのかわからなかった。