出版社内容情報
【目次】
内容説明
緊急追悼出版!ハート・ツー・ハートでスズキを5兆円企業に。インドに自動車産業を興した「小さな巨人」。カール・ベンツ、ヘンリー・フォード、そして鈴木修がいた。
目次
第1章 長い旅の途中で
第2章 終戦と鈴木道雄の教え
第3章 倒産の危機
第4章 失意のアメリカと復活のジムニー
第5章 成功の復讐
第6章 やる気
第7章 軽自動車を作った男
第8章 インド進出とHY戦争
第9章 ワゴンR
第10章 ホンダの「ゲット80」とB登録
第11章 トヨタ・ダイハツとの仁義なき戦い
第12章 人たらしの交渉力
第13章 終わりなき旅
第14章 最後の北牌
第15章 長男の社長就任とトヨタとの提携
最終章 下呂にて
著者等紹介
永井隆[ナガイタカシ]
ジャーナリスト。1958年生まれ。群馬県桐生市出身。明治大学卒業。日刊紙「東京タイムズ」記者を経て、92年に独立。ビールや自動車などの企業活動をはじめ、組織と人との関係、人事制度、外国人労働者などをテーマに、新聞・雑誌・WEBメディアにおいて幅広く執筆活動を行っている。中でもビール産業については、東京タイムズ記者時代を含め、30年以上取材を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
125
スズキを世界的な企業に育てた鈴木修氏の強烈な足跡を味わう。1982年の段階でインドに進出した決断は凄いと思う。鈴木氏は「(インドでの成功は)人に恵まれた。運がよかった」と言う。確かに、スズキの経営は、スペイン、北米、中国、タイで悉く撤退を余儀なくされ、VWとの提携も破綻するなど、決して順風満帆ばかりではない。そんな中で、日本独自のガラパゴスと言われた軽自動車をインドで根付かせた手腕と強い意志に頭が下がる。「工夫次第でガラパゴスはスタンダードに変わる」…欧米追従が染み付いた日本人として心したい言葉である。2025/10/26
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
77
(2025-156)【図書館本-104】自動車産業では後発であり「浜松の中小企業」と自称するスズキ。このスズキを世界的自動車メーカーとしたのが鈴木修氏だ。経営者としての特徴は即断即決と現場主義。彼の現場主義は若い頃の苦い経験から育まれて来たのだろう。改めて彼の半生はスズキの発展と重なるのがわかる。以前スズキ本社に出張した時に乗ったタクシーの運転手が元スズキの従業員で「鈴木さん、あの人は凄かった!」と力説していた。中興の祖と言うより、創業者よりも創業者らしいのかもしれない。★★★+2025/10/10
1.3manen
41
O図書館より。ハーツ・ツー・ハーツ(28頁)とは、上位下達、一方的な質問。だが、業販店の立場や目線に合わせて本音を引き出す。ソリューションを提示。やらまいか精神(45頁)。遠州、浜松の方言。会社の危機は25年周期(84頁)。これは、私が30年以上前、企業の寿命は30年、と聞いた合同会社説明会と符号する。そして、大きくやる気、小さく感謝、と、色紙に書いた修さん(241頁)。私は、アルトやワゴンR、そして、最近までスーパーキャリイ。そしてまた、エブリイバンへと舞い戻るよ。修さん、これからもスズキ車を愛用する。2025/12/23
あみやけ
40
静岡県の現代の偉人の一人ですね。日本の自動車産業の歴史も改めて分かりました。いかにして儲けるかなんでしょうけど、軽自動車はやっぱり日本にはあってるんでしょうね。ただ、これからはこんな感じの経営者も減るのでしょうか。豊田章男さんも読まないと。日本の自動車産業はどうなっていくのでしょうか?EVとどう折り合いをつけるのか。これからの時代はさらに環境への配慮が必要ですね。日本の技術と熱意に期待したいです。2025/08/13
kawa
37
軽自動車界の雄・スズキを世界的中小企業に育てた鈴木修氏の評伝。軽自動車と言う日本特有のコンテンツの歴史が知れて面白い。作品としてはお行儀が良過ぎているのか、氏の秀逸で破天荒な人生を描き切れていない印象が残る。2025/11/16




