内容説明
この本は、ベーシックインカム(BI)への賛成論と反対論を一とおり読者に紹介することを目的としている。BIとは、年齢や性別、婚姻状態、就労状況、就労歴に関係なくすべての個人に、権利として現金(もしくはそれと同等のもの)を給付する制度のことだ。本書ではBIとはどういうものか、この制度が必要とされる根拠であるところの三つの側面、すなわち正義、自由、安全について論じ、経済面での意義にも触れる。また、BIに対して唱えられてきた反対論、とくに財源面での実現可能性と労働力供給への影響についても検討する。さらに、制度の導入を目指すうえでの実務的・政治的な課題も見ていく。
目次
ベーシックインカムの起源
社会正義の手段
ベーシックインカムと自由
貧困、不平等、不安定の緩和
経済的議論
よくある批判
財源の問題
仕事と労働への影響
そのほかの選択肢
ベーシックインカムと開発
推進運動と試験プロジェクト
政治的課題と実現への道
著者等紹介
スタンディング,ガイ[スタンディング,ガイ] [Standing,Guy]
経済学者。ベーシックインカムの啓蒙団体、BIEN(Basic Income Earth Network)の共同創設者、共同名誉理事長。イリノイ大学にて労働経済学・労使関係論にて修士、ケンブリッジ大学にて経済学博士号取得。国際労働機関(ILO)エコノミスト、バース大学教授、ロンドン大学アジア・アフリカ研究学院(SOAS)開発学教授などを歴任。ベーシックインカム賛成派を代表する論客(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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