内容説明
「イノベーション都市」の高卒者は、「旧来型製造業都市」の大卒者より稼いでいる!?新しい仕事はどこで生まれているか?「ものづくり」大国にとっての不都合な真実。
目次
日本語版への序章 浮かぶ都市、沈む都市
第1章 なぜ「ものづくり」だけでは駄目なのか
第2章 イノベーション産業の「乗数効果」
第3章 給料は学歴より住所で決まる
第4章 「引き寄せ」のパワー
第5章 移住と生活コスト
第6章 「貧困の罠」と地域再生の条件
第7章 新たなる「人的資本の世紀」
著者等紹介
モレッティ,エンリコ[モレッティ,エンリコ] [Moretti,Enrico]
経済学者。カリフォルニア大学バークレー校教授。専門は労働経済学、都市経済学、地域経済学。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)国際成長センター・都市化プログラムディレクター。サンフランシスコ連邦準備銀行客員研究員、全米経済研究所(NBER)リサーチ・アソシエイト、ロンドンの経済政策研究センター(CEPR)及びボンの労働経済学研究所(IZA)リサーチ・フェローを務める。イタリア生まれ。ボッコーニ大学(ミラノ)卒業。カリフォルニア大学バークレー校でPh.D.取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふろんた2.0
27
自動車などの製造業の没落、IT企業をはじめとしたハイテク企業の隆盛。新たな産業が都市に根をはると、周辺産業の雇用も創出する。学歴による年収の差異はあるものの、地域による格差も生まれる。感覚的に気づいていることもあったが、示唆に富んでいて面白い本だった。2016/05/07
mazda
26
18~30才のイタリア人男性の82%が実家で暮らしている、というのは、とても衝撃的な数字でした。日本では考えられない数字だと思いますが、これで国が回っている、ということが驚きです。アメリカでは、高学歴な人ほど引っ越し回数が多い、ということで、それに伴い収入が増えるという論理ですが、まあその点は日本でもある程度はあてはまっているのかな、と思います。2016/12/27
shikada
23
高収入な人が都市に住むのではなく、都市に住む人が高収入になるのだ、と論じる。ここでいう都市とは、シリコンバレーのようなイノベーション産業の集積した都市のこと。高技能労働者の多い都市では、低技能労働者の収入も高まる。高技能労働者が多いと、①低技能労働者の生産性も高まる。②企業が高度なテクノロジーを導入しやすい。③知識の交流が促進されて、イノベーションが起きやすい。通信技術が発達した現代でも、距離が近い方が知識が伝播しやすい。 「都市は人類最高の発明である」と合わせて読むと納得が深そう。2019/04/29
ひろ☆
20
ビジネスにより、成長する都市と衰退する都市の差。そこで一つ仕事が生まれると、波及して、他の仕事の雇用も増える。2015/02/03
はるー
14
読み始めるまで日本の話だと思っていた…けど、主にアメリカの話だったー。書いてあることは確かに、と言うことは多かったものの、日本版もあったら面白いなーと…2018/06/14